本木雅弘が『おくりびと』以来7年ぶりに映画主演し、『ゆれる』『ディア・ドクター』の西川美和監督が、直木賞候補となった自らの小説を映画化した『永い言い訳』。現在公開中のこの映画の凱旋舞台挨拶が、11月12日に西川監督の故郷・広島の八丁座で行われ、同監督が登壇した。
本作は、長年連れ添った妻・夏子(深津絵里)を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(本木雅弘)が主人公。夏子との間に既に愛情と呼べるものはなく、悲しみを演じることしかできない幸夫は、ある日、同じ事故で亡くなった夏子の親友の遺族と出会う。妻の死に憔悴したトラック運転手の父親(竹原ピストル)と、母を亡くした幼い兄妹。幸夫は自分でも理由がわからぬまま、その家へ通い、兄妹の面倒を見ることを申し出るというストーリー。
この日の西川監督は、主人公の名前「衣笠幸夫」の由来となった元・広島カープのレジェンド・衣笠祥雄氏の顔が入ったTシャツ姿で登場! 満員の客席を強いカープ愛で大いに沸かせた。
会場である八丁座について、監督は「今はシネコン時代ですが、中規模でこじんまりとした映画を作る私にとって、八丁座さんのように劇場さんが作品を選んでいいと思ったらじっくり長く上映をしてくださることは大変うれしいです。劇場さんにお客さんがついているのは素敵なことだと思います。これからも八丁座さんには頑張っていただきたいです」と感謝の言葉を贈った。
また、主演の本木については「本木さんは、周防(正行)監督の『シコふんじゃった。』『ファンシィダンス』のイメージどおり。顔は二枚目なんですけれど、どこかコミカルで躍動感のある主役をできる方だと思っていました。最近は『日本のいちばん長い日』で昭和天皇を演じられたようにシリアスな役が多くて、若い人たちには『シブがき隊のモッくん』ではなく(CMキャラクターの)『伊右衛門』のように背筋がピッと伸びたイメージだと思います。そんな二枚目の本木さんが、七転八倒して活路を見出していく話をやるなら、今しかないと思ったのです」とコメント。
最後に「原作となった小説は、広島の実家に籠ってじっくり書いておりました。これからも1作1作、世の中の流れを気にせず、自分らしく丁寧に映画をこしらえていければと思っておりますので、『永い言い訳』ともども今後とも応援のほどよろしくお願いします」と映画と自分をアピールした。
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