【クリスマス特集】サンタ殺人鬼が恐ろしすぎる!/前編
ホラー映画で活躍する殺人鬼といえば『13日の金曜日』のジェイソンや『エルム街の悪夢』のフレディなどが代表格。でも、サンタクロースの衣装を着た殺人鬼こと“サンタ殺人鬼”がいることもご存じ? ホラー映画界にはプロムやバレンタインなどの記念日になるとそわそわして出てくる記念日限定殺人鬼もいる中、あえてクリスマスを選んだサンタ殺人鬼やモンスターも多数。24日がぼっちなら見てみるのも一興!
・ホラー映画主演のぱるる、幽霊やお化けよりも怖いのは「女子です」
『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』
1本目はサンタ殺人鬼界のマイケル・マイヤーズこと、斧を手にしたサンタ男が町に血の雨を降らせるスプラッター。幼少期にサンタの衣装を着た強盗に両親を殺された青年が、ある出来事からトラウマを呼び覚まして殺人鬼になってしまう。一見、リカちゃん人形の彼氏に出てきそうなハンサムなのに、精神的に闇を抱えて殺人鬼となった姿は『ハロウィン』に登場する白マスクの殺人鬼マイケル・マイヤーズに通じるものも。いい意味でのユルさやお姉ちゃんのエロなど80年代らしい楽しさもありつつ、彼が斧を振りかざす際に発する「罰だ!」のセリフに込められた悲しさが胸を打つ良作なのだ。
上記の『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』を2012年にリメイク版したのがこちら。とはいえ、犯人の動機に実はクリスマスがらみのトラウマが……という点以外はまったくの別物。主人公も警官側なので視点が逆転し、クリスマスを満喫中の田舎町を舞台にサンタ殺人鬼の処刑遊戯に立ち向かう物語になっている。サンタ殺人鬼というのはピエロ殺人鬼と似ていて、本来人を喜ばせる存在だからこそ怖いし、被害者たちも「なんだサンタか」って油断するものだからつい手に汗握ってしまいます。犯人の心理的背景もしっかり最後に明かしつつ、火炎放射器を使ったバトルを繰り広げるなど、やりきった感も満載。
『サタンクロース』
タイトルは「“サンタ”クロース」かと思いきや、よく読むと「“サタン”クロース」。それもそのはず、「サンタクロースは実は悪魔だった!」という異端の説をもとに作られたスプラッター。もはや人間ですらないので何でもあり。トナカイの代わりに野牛にまたがるわ銃は効かないわ、まるでジェイソンの体に悪ノリするフレディの性格を宿したような無敵のサンタ殺人鬼。それを喜々と演じているのが、マッチョで元レスターのビル・ゴールドバーグというのが最大のポイント。上記2名みたいな「アブない奴だけど人間だから冷静になれば勝てるかもしれない」なんて気持ちがまるで浮かばない! タイトルといいビジュアルといい、中2心を刺激する要素満載。
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