【興行トレンド】4月14日から公開された『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』が大ヒットスタートを切った。16日までの初日3日間の興収は約31億4600万円。今年最大のオープニング成績だ。シネコンでの上映回数は通常は1日5回のところ、10回以上は当たり前。15回を超えるシネコンも多くあった。
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『ハロウィンの花嫁』の164%の出足で100億円超の可能性も
公開初日14日(金)午前0時から全国10都市(北海道、宮城、東京、神奈川、愛知、大阪、京都、兵庫、広島、福岡)の18劇場で最速上映を実施し、話題性を喚起した。ちなみに、日本最大級の動員を誇るTOHOシネマズ新宿では14日(金)午前0時に2スクリーンで上映。その後、朝7時30分から深夜28時40分までIMAX、MX4Dを含め計33回上映した。
1月には『黒鉄の魚影』でキーパーソンとなる灰原哀に関するエピソードを抜粋したテレビシリーズ特別総集編『名探偵コナン 灰原哀物語 黒鉄のミステリートレイン』を公開。製作元の日本テレビ系では「金曜ロードショー」で4月7日に前作『ハロウィンの花嫁』、14日に『漆黒の追跡者(チェイサー)』と2週連続で『名探偵コナン』を放送した。またゲスト声優の沢村一樹が日本テレビ系『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』『ダウンタウンDX』『1億3000万人のSHOWチャンネル』などに出演してPRに務めた。
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15日には公開記念舞台挨拶が東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、高山みなみ(江戸川コナン役)、山崎和佳奈(毛利蘭役)、小山力也(毛利小五郎役)、林原めぐみ(灰原哀役)、沢村一樹(ゲストキャラクター・牧野洋輔役)、立川譲監督が出席した。
前作『ハロウィンの花嫁』は興収97.8億円をあげ、『紺青の拳』(93.7億円)を上回りシリーズ最高興収の記録を更新した。『黒鉄の魚影』は『ハロウィンの花嫁』の164%の出足で、シリーズ初の興収100億円の可能性は高い。22年の大ヒット作の出足と比べると、『ONE PIECE FILM RED』(初日2日間で22.5億円)、『すずめの戸締まり』(初日3日間で18.8億円)を上回っている。週を追うごとに落ちていく興収の落ち幅が小さければ、100億円を超えてさらに伸びる可能性は十分。今後の推移を注目したい。(文:相良智弘/フリーライター)
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