松岡茉優と窪田正孝がW主演を務める石井裕也監督の最新作『愛にイナズマ』が、今年秋に全国公開されることが決定。本作の第一弾発表キャストからのコメントを紹介する。
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アフターコロナの世界を舞台に、本音や嘘を隠した“マスク”を剥がす痛快作
石井裕也監督による完全オリジナル脚本で描かれる本作は、騙されて夢を全て奪われた花子(松岡茉優)と、空気を読まない正夫(窪田正孝)が、運命的な出会いを果たし、どうしようもないダメダメな家族の力を借りて、嘘と誤魔化しに満ちた社会に反撃を仕掛ける痛快な物語。
監督は、『舟を編む』(13年)の石井裕也。最新作『愛にイナズマ』は、今の社会を予見したかのような、明らかに何かが歪んでしまったアフターコロナの世界を舞台に、「理不尽な社会に真っ向から反撃しようと試みる花子と正夫」とそんな中で取り戻していく「家族の絆」を描く、喜劇要素を随所に含ませながら練り上げられた、監督渾身のオリジナル脚本となっている。
主演は、日本アカデミー賞の優秀主演女優賞に3度輝いた松岡茉優と、『ある男』(22年)で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞したことも記憶に新しい窪田正孝。名実ともに兼ね備えた2人は、共に石井裕也監督作品への初参加となり、そして、本作が初共演となる。夢を奪い返す為に恋より強い共闘関係を結ぶ2人を、ロマンスを交えて演じ上げた。
共演は池松壮亮と若葉竜也が、クセ強めな花子の2人の兄を演じ、日本映画界を代表する名優・佐藤浩市が、どうしようもないダメ親父を演じるという豪華布陣。日本映画界をけん引する俳優陣の火花散る熱演と、高いレベルで繰り広げられるコメディ合戦は必見だ。
松岡は「『選択肢の連続への疲労』『正しさって何なのかわからない』世界の状況が変わる前から生きやすくはなかったのにもっと大変になってしまった世の中で、勝ち上がってやるんだ、という花子の全身全霊を、私が止めてなるものかと挑みました」と本作への意気込みを語る。
松岡と共にW主演を務める窪田は「ぜんぶ世の中が悪い。仕方がない。人も自分も嘘と言い訳でごまかして都合の悪いこともぜんぶ無かったことにする。そんな理不尽に抗う、とある家族の物語です。人は愚かで醜いけど、命は尊く等しく重い。監督の愛と敬意と皮肉が詰まった作品になっていると思います」と本作の見どころをコメント。
また、石井監督は本作について「コロナ禍になって3年、私たちはずっとマスクという仮面を被って生きてきました。それが当たり前の世界だったのです。程度の差があったとしても、みんな本音や嘘をいくつもいくつも仮面の下に隠していたと思います。それをひとつひとつひっぺがして、人が隠し持っている本当のものを見つめていくような、そんな映画を作りたいと思いました」と語り、「超豪華な俳優たちが時にマスクをし、時に素顔で、全篇いきいきと最高の芝居をしています。特に家族がみんなで集まるシーンは、一流の俳優たちの凄みに圧倒され、撮りながら笑い転げ、本当に幸せでした」と楽しげな現場の様子も伝えている。
『愛にイナズマ』は2023年秋に全国公開。
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