河野裕の同名シリーズ作品を前後編の2部作で映画化した『サクラダリセット』。この作品のイベントが3月3日と4日に大阪で行われ、主演の野村周平、黒島結菜、平祐奈らが登場した。
本作は、住人の半数が特別な能力を持つ地方都市・咲良田(サクラダ)が舞台。主人公の浅井ケイ(野村周平)は、過去に体験したことを決して忘れない「記憶保持」能力を持つ高校生。そんなケイといつも行動をともにするのは、世界を最大3日分巻き戻す「リセット」という能力を持つ春埼美空(黒島結菜)だったが、彼女自身の記憶も「リセット」されてしまうことから、巻き戻った時間は覚えていない。だが、ケイだけは「記憶を保持」できるため、2人が一緒に行動することで世界を最大3日やり直すことができるという内容だ。
3月3日にTOHOシネマズ 梅田で行われた舞台挨拶には、野村、黒島、平の3人のほか、深川栄洋監督も登壇。野村は「僕の能力は記憶保持という能力で、全部の記憶があるというか、見たもの聞いたもの感じたもの、すべてを覚えていられる能力。役作りというのはないんですけど、全部記憶があるんで、少し悟っているというか、背筋をピンとしてみたり、けっこう長セリフが多かったんで、早口で言ってみたり、難しい言葉をスラスラ言ってみたり。そういうところで浅井ケイっていう人物を作り上げていったと思います」とコメント。
黒島は「リセットで世界を最大3日分巻き戻す能力を持っていて、あまり感情の変化がないし、表に感情が出ない分、小さな変化を大事にお芝居しました」と自身の役どころと役作りについて述べると「目線の動きとか、手のしぐさとか、呼吸とか、そういう細かいところで何か伝えられたらいいなと思いながらお芝居しました」と話した。
平は「(演じる)相麻菫はIQの高い女の子で、天真爛漫で、相手によって話し方を変えたり表情をコロコロ変える女の子。でも、ひとりになると寂しがり屋だったり、すごい難しい役柄でもあったので、こんなに役に対してこだわったのは初めてでした」と述べていた。
日付が変わって翌3月4日には、野村らが今年で記念すべき30回目を迎える「神戸コレクション2017 SPRING/SUMMER」に、深川監督に代わって駆けつけた玉城ティナと一緒に出演。
神戸出身の野村はスペシャルゲストとして、そのオープニングにトップバッターとして登場。シークレットとなっていた野村の名前と映像がスクリーンに映し出されると会場からは大歓声が上がり、ストライプのスーツに身を包んだ野村は、少し緊張しているような、はにかんだような表情を浮かべつつも、観客の声援に手を振りながら答え、堂々とランウェイを歩いた。
続いて1STステージの終盤に行われた、本作とのスペシャルコラボステージでは、オープニングを歩いた野村が装いを新たに再登場。共演の黒島、平、玉城とともに、オリジナルで制作された白と青の爽やかな劇中衣装の制服姿で現れると、観客のボルテージは一気に上がり、割れんばかりの黄色い悲鳴を浴びていた。
平は「小学校5年生の3月に神戸コレクションの会場でスカウトしていただいて、今こうしてここのステージに立たせていただいているなんて本当に夢のようで、圧倒されています」と明かすと、玉城は「洋服を見せるという普段のランウェイとは違って新鮮でした」と話していた。
『サクラダリセット』は『前篇』が3月25日、『後篇』が5月13日から2部作連続で公開となる。
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