涙腺崩壊! ノスタルジックで切ない若者たちの恋愛模様『20世紀のキミ』
1999年の世界が舞台の韓流青春ラブストーリー
2022年配信のNetflixオリジナル映画『20世紀のキミ』は、1999年の世界を舞台に繰り広げるラブストーリー。若手俳優たちが魅せる懐かしさと切なさを兼ね備えた青春群像劇は、涙なしでは見られない感動作だ。
・Red Velvetジョイ×チュ・ヨンウ、癒し度満点のゆるふわ田舎ラブコメ
1999年、高校に入学したボラ(キム・ユジョン)は、心臓の手術で渡米予定の親友・ヨンドゥ(ノ・ユンソ)のため、ヨンドゥが一目惚れしたという同級生のヒョンジン(パク・ジョンウ)について調べることに。だが、彼の横にはいつも親友のウノ(ピョン・ウソク)がついていて……?
四角関係の先に待ち受ける衝撃のラスト
本作は、主人公・ボラの学生時代の思い出を中心に描かれる。親友のため同級生のヒョンジンの調査に乗り出したボラは、その過程で必然的にヒョンジンの親友・ウノと深くかかわっていく。初めは、調査をダシにウノにからかわれていると感じるボラだが、ウノとの学生生活を通じて次第に自分の想いに気付くことに。しかし、アメリカから帰ってきたヨンドゥから、衝撃の事実を知らされてしまい……。
親友のため自身の気持ちを抑え込もうとするボラ、そんなボラの気持ちを知りつつ怒りを覚えるヨンドゥ、ボラに片思いしながらもその恋を応援するヒョンジン、そしてあるタイムリミットに迫られるウノ。それぞれの想いが交差する四角関係の末に待ち受ける切なすぎるラストと、タイトルの意味に注目して見てほしい。
ノスタルジックなアイテムにも注目
また劇中には、ポケベルや公衆電話、ビデオテープなどの90年代の懐かしいアイテムが登場し、ノスタルジックな気分を味わうには充分だろう。過去を振り返る恋愛ドラマという点では、『世界の中心で、愛を叫ぶ』(04年)に通じる雰囲気を感じられた。冒頭でのボラの仕事シーンが伏線になっているのも泣かされる。
学生から大人へ。実力派女優の演技力に引き込まれる!
ボラ役のキム・ユジョンは、1999年生まれの23歳。『雲が描いた月明り』(16年)や『とにかくアツく掃除しろ! ~恋した彼は潔癖王子!?~』(18年)など人気ドラマに多数出演する若手女優だ。劇中では天真爛漫なTHE・愛され主人公を演じており、彼女が「陽」とするならば、大人ボラを演じるハン・ヒョジュは「陰」となり、その演技の高低差でより物語に深みを与えた。ウノ役のピョン・ウソク、ヒョンジン役のパク・ジョンウとの掛け合いも微笑ましく、アイス屋で両イケメンの熱視線を受けるシーンは、うらやましい事この上ない。
一途な王道恋愛もの好きにはもちろんのこと、涙活したい方には是非ともおすすめしたい本作。若者たちのピュアな恋愛模様に疲れた心が洗われること必至だ。(文:斎藤好花/ライター)
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