ヨーヨー遊びしたらアイスができちゃう!
一石二鳥の嬉しいおもちゃ
2022年度(22年4月1日〜23年3月31日)の市場規模が過去最高となり、絶好調のおもちゃ業界。好況に沸くおもちゃ業界の国内最大規模の展示会「東京おもちゃショー」が6月8日からスタートしました。夏休み商戦に向けて新製品発売がズラリと並ぶ展示会を、ムビコレも取材。老舗の定番商品から最新作、海外勢の状況まで、おもちゃの“今”を探ってきました。今週末には一般公開もされるので、家族のおでかけ先としてもオススメ!
・約200種類の冷凍食品・アイスが大集合! 食べ放題が楽しめる「チン!するレストラン」
ミニチュアトイを並べて作ったお店屋さんやパーティ会場、カフェ…、ままごと遊びに興じた子ども時代の興奮がよみがえるのは、リーメントのブース。ぷちサンプルシリーズやすみっコぐらし、スヌーピーなどのミニチュアおもちゃが入った「ブラインドボックス」で知られています。箱を開けるまで何が入っているか分からないワクワク感がクセになるアイテムで、購入層は20代〜40代女性が7割。細部まで丁寧に作り込まれたかわいい品々に、コレクター心が高まるのを感じました。
最近ではS、ブラインドボックスを買い集めて“私だけの空間”を作り込んでいく喜びをSNSで共有する人が多いのだとか。以前、お菓子メーカーの森永とコラボしたときは、ホットケーキやクッキーの実物とミニチュアを並べて紹介する人もいたり、それぞれの楽しみ方を工夫しているようです。
続いて紹介するのは、お人形“たんぽぽのぽぽちゃんシリーズ”やピタゴラスシリーズなどを手がけるピープルの「ドリーミーDIY.トねじハピ」です。電動ドライバーを模したおもちゃでパーツをネジ止めして、お城や箱、棚を作っていきます。DIYをキュートな世界観で楽しめるのがジェンダーギャップにも配慮しているように思え、これからの時代を先取りしているように感じました。
このネジ止め作業はクセになる手応えと面白さ! お城はおままごと遊びで使えるし、箱や棚も実際にモノが収納できる作りなので、本物のDIY気分を味わえます。
6月15日発売の「アイスだYO-YO(ヨーヨー)!」にも注目! 丸い器に生クリームや砂糖などアイスの材料を入れてヨーヨー風船のように遊んでいるうちに、あら不思議!アイスができちゃうというおもちゃです。最初はボールを転がして遊ぶうちにアイスができる!というコンセプトだったそうですが、あるママから出た「テーブルが傷つく」という意見をもとに改善。結果、ヨーヨー風船のようなおもちゃになったのだとか。
材料を変えれば、アイスだけではなくシャーベットも作れて、来る夏にぴったりのおもちゃです。
インド、アメリカ、キプロスからも!
日本勢も奮闘、世界中で知育玩具が熱い
勉強にも役立ちそうな知育玩具も充実。KUMONのブースで目立っていたのは「かんがえるシリーズ」のくみくみスロープ。いろいろなパーツを使ってボールが転がるコースを考えるおもちゃで、創造力と思考力が養われます。
パズル系も充実していて、ステップ毎に複雑さが増すジグゾーパズルのシリーズさすが“スモールステップの達成感”を大切にするKUMON式ならでは。マイナーチェンジを重ねて使いやすさや知育力を増している“くもんの日本地図パズル”も人気商品だとか。
ムビコレ的に注目したのは、藤井聡太棋士も使っていたというスタディ将棋。藤井棋士は詰め将棋で勝負勘を磨いたそうですが、1つひとつの駒に進める方向が書かれていて、駒の動かし方が一目で分かるので初心者にも分かりやすい! 親が将棋を学ぶために購入する例も多いのだとか。
ナノブロック、ダイヤブロックで知られるKawadaも出展。スタッフに勧められて挑戦したのは、6月24日に発売されるゲーム「ワタルート」。ボードの上にタイルを置いて道を繋げるゲームで、2人で交互に道造り。「端から端まで道を繋げるだけでしょ」と高をくくっていましたが、相手の行く手を阻んだり阻まれたりと攻防戦を繰り広げるうちにエキサイトしてしまいました。子どもが柔軟な思考で戦い、頭の固い大人を負かすことも少なくないようで、年齢問わずに対等に戦えるのが魅力です。
一方、海外発の知育玩具を紹介していたのがSTEAMS LAB JAPAN。色使いや企画の発想が日本のおもちゃとはひと味違い、好奇心をかきたてられます。
まずはキプロス共和国からやってきたEngino(エンジーノ)。ブロックで橋や乗り物を作りながら、知的探究心が深まる仕掛けが施されています。浮力や強度、慣性とエネルギーについて知ることができ、ニュートン力学まで学べてしまう!と聞くと、身を乗り出してしまう親御さんもいるのでは?
IT大国にして理数系の天才を多数輩出しているインドから届いたのは、DIY型のSTEAMトイ。実際に使える顕微鏡やロケットなどを自分で組み立てて遊びます。対象年齢よりどれも複雑な作りに思え「インド人は子どもの頃からこんなに器用なのか…」と感心してしまいました。筆者もロボットハンドを手にしてみましたが、骨や腱がどう繋がって手が動くのかを知ることができる優れた内容。電気は一切使わず、手の力や油圧システムで動くのも、最新式の電動おもちゃが並ぶ会場では斬新に思えました。
アメリカ教育界の先駆者Gever Tulley(ジーバー・タリー)氏が考案した「若い発明家のための究極のキット」も、子どもの成長を促す仕掛けに満ちています。50個以上の高品質な部品と様々なチャンレンジカード(課題)に沿って、キットを組立てていきますが、詳しい説明書がないのが大きな特徴。自ら考え、問題や課題に気づきながら完成させるおもちゃです。手引きがないことに戸惑う日本人の子どもも多いそうですが、答えのない問題が山積みの今、最も必要な力を育んでくれるアイテムと言えるでしょう。
ジグゾーパズルやマジックグッズで有名なテンヨーの注目アイテムは「脳ブロック/永久に遊べるパズル」。容器の中にピースを入れて形を整えるだけなのに、何故か上手くいかない! 答えは何千、何万通りもあるそうで、遊んでいるうちに、ついつい時間を忘れてのめり込み、脳の良い運度になるはずです。ぼけ防止にも役立ちそう!この永久に遊べるパズルの最大の特長は、とにかく色と形の美しさ。飾っておくだけで、お部屋の素敵なアクセントにもなるでしょう。
リップスティックなどでおなじみのラングスジャパンのマグネット遊びキット「クリックソー」にも注目。マグネットが付いた薄くてしなやかなシートを組み合わせて、車やヘリコプター、タワー、未知なる乗り物など様々なモノを作って遊びます。アメリカで数多くの賞を受賞していて、今年、日本でも発売予定だそうです。一瞬で大きくなったり小さくなったりする総多面体の玩具スフィアボールも、見ているだけでワクワクしてしまうおもちゃでした。
最後に紹介したいのは、お風呂おもちゃの定番「あひるちゃん」。Hashy(ハシー)のバスアイテムシリーズのあひるのおもちゃはサイズも形態も多種多様。身体も洗えちゃうお風呂用ぬいぐるみ“バスぐるみ”はぶつかっても痛くない、赤ちゃんに優しい作りです。1925年創業の株式会社ハシモトが母体の会社で、一節には、ここのあひるこそが元祖!という話もあるそうです。そのため、あひるの親子がお風呂に浮かぶ「ファミリーダック」は、波が立ってもひっくり返らないこだわり設計! 老舗ならではの創意工夫に頭が下がります。
今週末の6月10日、11日には一般公開もされるそうなので、子連れで出かけてみては? 子どもが夢中になるおもちゃを実際に体験できるコーナーも各所に用意されていて、1日中楽しめると思います。
・[動画]昔懐かし昭和のテレビをおもちゃで再現! 砂嵐も楽しめる昭和スマアトテレビジョン
[訂正のお知らせ]
以下の通り訂正しました。
訂正前:Gever Tulley(ジーバー・タリー)
訂正後:Gever Tulley(ゲーバー・タリー)
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