7月7日から米国で公開された『スパイダーマン:ホームカミング』が大ヒット。8月13日時点での興収は3億ドルを超えている(日本では8月11日から公開中)。製作・配給元のソニー・ピクチャーズはマーベルとの共同製作というテコ入れ策が吉と出たことで、スパイダーマン関連映画の製作を加速させる考えだ。
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『スパイダーマン』はもともと02年〜07年にかけて3作が作られ大ヒット。監督と出演者を代えて『アメイジング・スパイダーマン』を製作したものの、12年に公開した1作目は興行収入が2億6200万ドル。07年『スパイダーマン3』の3億3700万ドルを大きく下回った。14年の2作目は2億300万ドルとさらに落ち込んだ。
2作目の公開に合わせて、ソニーではグリーン・ゴブリンやヴェノムなど人気悪役キャラクターが勢ぞろいする『シニスター・シックス』の企画を発表するが、2作目の興行成績が不振だったことから、3作目や『シニスター・シックス』の企画も頓挫する(2作目のラストはスパイダーマンと悪役ライノが戦い始める場面で終了。3作目はこの後から始める計画だったと推測される)。
代わってソニーが行ったテコ入れ策がマーベルとの共同製作だ。「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)に入ることでアイアンマンなど『アベンジャーズ』のメンバーとの共演が可能となった。『ホームカミング』でも「主人公ピーターはトニー・スターク(アイアンマン)にあこがれ、アベンジャーズの一員になることを夢見ている」という設定が加味された。
ソニーにとってスパイダーマンは貴重な人気シリーズ。今後も模索を続けながら作り続ける考えのようだ。(文:相良智弘/フリーライター)
相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。
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