映画『ラストレシピ 〜麒麟の舌の記憶〜』の完成報告会見が9月25日に東京国際フォーラムで行われ、二宮和也、西島秀俊、宮崎あおい、綾野剛、西畑大吾、滝田洋二郎監督が出席した。
本作は2000年と1930年の2つの時代を舞台に、戦争で失われた幻のフルコース“大日本帝国食菜全席”のレシピ再現に天才料理人・佐々木充(二宮)が挑む姿を描いた感動作。
会見では撮影エピソードなどを振り返り、二宮は親友を演じた綾野とのシーンについて「剛ちゃとの…、綾野さんと一緒のシーンは見てくださるみなさんが肩の力を抜けられるような場所にしたいと思いました。なので、普段に近い感じで演じさせていただけたのはありがたかったです。普段から飲んだり違う作品やバラエティでの色んな面を知っていますので、それが生かせたシーンだったのではと思います」と和やかに紹介。
大衆中華料理店の雇われ店長を演じた綾野も、取材中に二宮が言っていたという「撮影と撮影の合間の休憩のようなシーン」というひと言を引き合いに出し、「ニノとのシーンは彼だからできる空気感といいますか、今日まで積んできた時間を存分に投下できると思っていました。現場でも滝田監督が僕たちのたたずまいや発想に対して寛容に受け止めてくださいましたので、まるでお芝居をしていないというか」と自然体で演じた様子を振り返った。
一方、二宮と同じく天才料理人の山形直太朗を演じた西島は、当初予定されていたチャーハン作りのシーンがなくなったことに触れて「僕、ものすごい練習したんですけどね」と笑いながら恨み節をぶつける一幕も。これには綾野が「リハ中に西島さんが『(練習で)腕が痛いんですよね』と言うので、『僕も頑張ります』と話していたのに、完成した作品を見たら『あれ?』と思って。どこかでふったシーンはあったのですか?」と驚きながら聞くと、西島は「ないね!」と笑い飛ばした。
海外の映画祭で受賞への意欲を問われる場面では、二宮が「色々な人の目に触れるのはありがたいことですしね…」と前向きに考えつつ「ミシュランかな。アカデミー賞ではなくてミシュランの星が取りたい」と珍発言。綾野も「たぶん、今まで映画でそういうのないからね。ひとつ星でもいいから」と乗り気で、二宮は「せっかくお料理が題材の映画ですから、むしろそっちを狙っていきたい」とその理由を話していた。
『ラストレシピ 〜麒麟の舌の記憶〜』は11月3日より全国公開となる。
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