メリル・ストリープ「長く闘争を続ける人々を支援できる私は幸運」
7月14日(現地時間)から始まった全米俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキは終息のめども立たないまま続いているが、仕事をすることができず経済的困難に直面する組合員をサポートするため、ハリウッドの大物スターたちが次々と寄付を申し出ている。
・ハリウッド映画俳優組合がストライキに突入 期間中は撮影やイベントの参加・SNSでの宣伝活動も禁止に
報酬を含めた待遇改善や台頭するAIの利用規制などを求めたSAG-AFTRAと全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)との新規契約交渉は期限の7月12日までに合意に至らず、14日にストに突入。組合員たちはAMPTPが関わる作品への出演や宣伝活動など一切から手を引いた。
「SAG-AFTRA」財団の会長で、TVシリーズ『ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路』(2020〜)などのコートニー・B・ヴァンスは2日(現地時間)、財団の緊急資金援助プログラムのために1500万ドル以上の資金が集まったと明らかにした。
最初に高額の寄付を報じられたのはドウェイン・ジョンソンだ。具体的な金額は明らかにされなかったが、7桁(100万〜999万)の額を送ったという。
ジョンソンに続いてジョージ&アマル・クルーニー夫妻、マット・デイモン夫妻、レオナルド・ディカプリオ、ヒュー・ジャックマン&デボラ・リー・ファーネス夫妻、ニコール・キッドマン、ジェニファー・ロペス&ベン・アフレック夫妻、ライアン・レイノルズ&ブレイク・ライブリー夫妻、ジュリア・ロバーツ、アーノルド・シュワルツェネッガー、メリル・ストリープ、オプラ・ウィンフリーらが100万ドル以上の寄付を行い、1500万ドル以上が集まったという。
ヴァンス会長は声明を発表し、「ハリウッドでトップクラスの収入を得ているスターたちのサポートのおかげで、財団は、大変な経済的苦境に直面する何千人もの俳優たちに援助と希望をもたらす準備をしています」と述べた。
1985年に設立された財団は、予期せぬ経済的危機に直面した対象となるSAG-AFTRAの演者に支援を提供してきた。今回のストライキで、ハリウッドの映画製作はほぼ停止状態となり、財団には現在、通常の30倍以上の緊急援助申請が寄せられており、先週は約400件の申請を受けたという。
寄付をしたメリル・ストリープは声明で「ウェイター、清掃員、タイピストとして過ごした日々、仕事のなかった日々を思い出します。このストライキで、ゴリアテに対抗するために長く闘争を続ける人々を支援できる私は幸運です。私たちの職業から人間性、人としての尊厳さえも奪おうとする強大な企業に対して、共に強く立ち向かいます。緊急経済支援プログラムへの資金提供を即座に申し出てくれた俳優仲間たちを誇りに思います」。
ニューヨークでは『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフが生後数ヵ月の愛児を連れてデモに参加したほか、スピーチを行ったブライアン・クランストン、ジェシカ・チャステインやスーザン・サランドン、ルピタ・ニョンゴ、そしてブレンダン・フレイザーといったオスカー受賞者や『アベンジャーズ』シリーズのマーク・ラファロも多くの俳優たちと一緒にプラカードを持ち、ロサンゼルスではコリン・ファレル、アダム・サンドラーとベン・スティラーもピケを張ったが、趙大物スターの場合は、デモに出かけて現場の大混乱を招くことを避けて経済面で活動を支える選択をするケースが増えそうだ。
SAG会長で、3日(現地時間)にニューヨークのNetflix社の前で行われていたデモにも参加したフラン・ドレッシャーは、TV情報番組「TODAY」にも出演し、必要であれば少なくとも今後半年間はデモをし続けられるだけの資金は用意してある」と語った。
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