過激なセックスシーンの撮影は「驚くほど穏やかでした」娼婦が働く”娼館”の裏側描く『ラ・メゾン 小説家と娼婦』
#アナ・ジラルド#アニッサ・ボンヌフォン#エマ・ベッケル#オーレ・アッティカ#フランス#フランス映画#ヤニック・レニエ#ラ・メゾン 小説家と娼婦#ロッシ・デ・パルマ#映画
女性の自由とセクシュアリティの解放を扇動する今年最も挑発的な1作
身分を隠して高級娼館に潜入した作家エマ・ベッケルの2年間を描き、2019年にフランスで発表されると同時に賛否両論を巻き起こした小説「La Maison」。本作を完全映画化した『ラ・メゾン 小説家と娼婦』より、娼婦を演じるためパリの老舗キャバレーで2ヵ月間トレーニングを積んだ主演アナ・ジラルドの官能ショットを切り取った場面写真を紹介する。
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フランスからベルリンに移り住んだ27才の小説家エマ(アナ・ジラルド)は、作家としての好奇心と野心から、娼婦たちの裏側に惹かれてゆく。そして、大胆にも彼女たちの実情を理解するために、有名な高級娼館“ラ・メゾン”に娼婦として潜入する。
危険と隣り合わせの女性たちの日常、そして孤独や恋愛の尽きない悩み…。そこでの日々は、エマにとって新たな発見に溢れていた。そして2週間のつもりが、いつしか2年もの月日が流れてゆく。果たして、エマがその先に見るものとは?
実際に娼館で働いた体験を小説にする──大胆すぎる取材方法にフェミニストたちから激しく批判も浴びた原作小説「La Maison」。しかし、同時にアンダーグラウンドで生きる女性たちのリアルな姿が大きな共感を呼び、世界16ヵ国で大ベストセラーになった。
原作者の強い希望により監督を務めたのは、『ワンダーボーイ』(19年)で注目を浴び、『マダムのおかしな晩餐会』(18年)、『THE INFORMER 三秒間の死角』(19年)などで女優としても活躍する気鋭の女性監督アニッサ・ボンヌフォン。本作の公開にあたり、「女性が自分の身体をコントロールする権利、つまりはセクシュアリティをコントロールする権利が今、問われている、この映画の舞台が売春であるならば、真のテーマは女性のセクシュアリティと欲望である。だからこそ、『ラ・メゾン 小説家と娼婦』のような映画は、今日、強い共感を呼んでいるのだと思います」とコメントを寄せている。
今回紹介する写真は合計6点。アナ・ジラルド演じる作家エマが、娼館に訪れたお客と実際に戯れるリアルな官能ショットのほか、美しい肢体を惜しげもなく披露するショット、娼婦仲間と少しずつ心を通わせチームメイトのようになっていく姿など、いずれも女性たちが“自分を謳歌”するシーンとなっている。ジラルドは本作で娼婦を演じるために、パリの老舗キャバレー「クレイジーホース」で実際に2ヵ月間にわたるトレーニングを積んだ。
小栗康平監督作『FOUJITA』(15年)のユキ役や、セドリック・クラピッシュ監督『パリのどこかで、あなたと』(19年)等でも知られるジラルド。ヌードや過激なセックスシーンが多いことも話題になった本作だが、その撮影体験について「驚くほど穏やかでした」と明かす。「セックスシーンでは、カメラの動きや振り付け、想像を絶するような体勢でのジェスチャーなど、監督がひとつひとつ丁寧に説明してくれました。だから、ラブシーンではなく、間違いなくセックスシーンだった」「セックスシーンの意図が説明されないと、とても不快な気分になります。ですが、監督の場合は、その重要性を理解してくれていたので、きまりが悪いことや隠しごとは一切なかったんです」と、監督やチームの優しさに満ちた撮影現場だったと振り返っている。
また、監督が娼婦という職業について「例えそれが全く美しくない、道徳的でないストーリーになるとしても、恥じることなく“女性であることの自由”を語ろうとしていたこと」が脚本の魅力だと感じたという。「人に決して見せることのない女性の一面がスクリーンに映し出されることで『1人の普通の女性が、他人には理解されなくてもとにかくやりたいこと心のままに実行する』」「アナは誰かを救うために存在するのではなく、ただ存在するためだけに、自らの意思で冒険をするのです」とも語っている。
『ラ・メゾン 小説家と娼婦』は12月29日より全国公開。
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