ビートたけしが、台東区が主催する「江戸まち たいとう芸楽祭」の名誉顧問に就任。5月30日に東京・浅草にある木馬亭で記者発表会が行われた。
冒頭、たけしは「浅草は学校をクビになってたどり着いた場所。それから妙な拍子に芸人になってしまった。だから人生の半分以上は浅草の人情なんかでできている。これからも、時間が許す限り恩返しをしていきたい」と浅草に対する思いを語った。
「たいとう芸楽祭」では、監督・北野武へのリスペクトを込めて『菊次郎の夏』と『HANA–BI』が上映される。その流れで、初めて見た外国語映画の話題に。たけしが初めて見た海外作品はピエトロ・ジェルミ監督の『鉄道員』、場所は上野だったそうで、「主人公は鉄道機関士で、労働組合の話だった。アニキと2人で見に行って、なんで初めての外国映画が、こんなに悲しくて暗い作品なんだ」と当時の苦い思い出を振り返った。
だが、話はそこでは終わらない。「映画を見た後に珈琲店に入ったら、そこで悪いやつに金を取られちゃって、帰りの電車賃も。2人でトボトボと足立区まで歩いて帰った、本当に暗い思い出しかない」と、散々な外国映画の初体験を話した。
その後、質疑応答へ。マスコミからは「今後、浅草を舞台にした作品を撮るつもりはないか?」という質問が寄せられた。それに対し、たけしは「浅草の芸人の話で『フランス座』っていう小説を書きあげて、今年の秋ぐらいには出る。でも、(小説の)映画化っていうのはオレはヘタなんだよ。だから脚本はあげるから、カンヌで賞をもらった是枝監督にやらせようかと。それで脚本料をいっぱいもらおうと思っている」と会場を沸かせた。
「たけし軍団以外で、今後浅草を一緒に盛り上げてくれそうな人はいますか?」という質問には「日大の内田監督」と直球の回答が。「テレビ朝日で『TVタックル』という番組をやってるから、ゲストに呼んでタックル指導をしてもらいたい。もちろん、スポンサーは日本大学で」とたけし節をさく裂させた。
「江戸まち たいとう芸楽祭」は今年8月より「夏の陣」。来年1月から「冬の陣」が台東区全域で開催。期間中は映画上映や演劇をはじめ、さまざまなインベントが開催される。
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