竹野内豊、水中シーンの撮影は「思いのほか水が冷たくて…」水川あさみ、アオイヤマダらと『唄う六人の女』完成披露上映会に登壇
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もう1人の主演・山田孝之は、ビデオレターを通して作品をアピール
奇妙な森に迷い込んでしまった男2人と謎の6人の女が織りなす、竹野内豊&山田孝之W主演のサスペンススリラー映画『唄う六⼈の⼥』。その完成披露上映会が10月20日に都内映画館で実施され、竹野内豊、水川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、桃果、武田玲奈、そして石橋義正監督が出席した
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“刺す女”を演じた水川、“濡れる女”を演じたアオイ、“撒き散らす女”を演じた服部、“見つめる女”を演じた桃果、“包み込む女”を演じた武田は艶やかな劇中衣装で参加し、満員御礼の会場を魅了した。長年本企画を温めていた石橋監督は、念願の作品お披露目に「キャストの皆さんが愛情を持ってこの映画に関わってくれたのが本当に嬉しくて…。そしてまたこのように皆さんと再会ができて嬉しい」と豪華ラインナップ集結に喜色満面だった。
そんな女たちに翻弄される主人公・萱島森一郎役の竹野内は、石橋監督・山田孝之主演の『ミロクローゼ』(11年)を見て衝撃を受けたことをきっかけに、石橋組参加を熱望したという。「実はこの作品はオファーを受けた時から今日を迎えるまで数年も掛かっています。一時期は実現しないのではないか?との不安もよぎりましたが、無事に完成をして今日を満席で迎えられたことを嬉しく思います」と喜びを噛み締め、「まさに独創的で石橋監督にしか作れない、言葉では言い表せない世界観がある」と石橋ワールドを絶賛した。
6人の女たちはセリフが一切ない、異様なキャラ。“刺す女”水川は「セリフがないというのは不思議な体験でリアクションを起こさず、竹野内さんとやり取りが進む感覚は面白かった。無表情で演じなければいけなかったので、竹野内さんから言われるセリフに対しての自分の反応をグッと抑えてそぎ落とす作業は貴重な経験でした」と回想した。
幻想的な水中シーンが目を引く“濡れる女”アオイは、「水中でパフォーマンスするのは初めてだったので、それは不安もありつつも乗り越えたい壁でした。水深5メートルのプールで呼吸法を教わりましたが、水温が1度違うだけで呼吸の深さも変わるので焦ったりして…。水中の生き物たちはこれと戦っているのかと肌で感じました」と熱演を報告。
共に水中シーンに挑戦した竹野内は、「彼女と比べたら私は単に沈むだけですから…あ、これはネタバレか」と苦笑いしつつ、「思いのほか水が冷たくて呼吸を溜めておくことが難しかった」と振り返ると、アオイは「私がパフォーマンスに集中して過ぎて水中から上がれなくなったとき、竹野内さんが助けてくれました」とハードな舞台裏を明かしていた。
自然と同化しての身体表現がメインの“撒き散らす女”を演じた服部。大自然でのロケを振り返り「自然豊かで綺麗で空気も気持ちが良くて。撮影で緑のパワーをもらって自分のエネルギーを出し切ってやるぞと意気込んで自然と同化していました」と充実した表情。“見つめる女”桃果は目の演技を意識したそうで、「瞬きも意識して目も動かさず、人間ではない生物に成り切りました」とこだわりを口にしていた。
一方、“包み込む女”と萱島森一郎の恋人・かすみの2役を演じた武田は、「衣装がお洋服とお着物で、撮影も都会と大自然の中という違う雰囲気だったので、2役の演じ分けは自然と出来ました」と手応えを得ていた。
残念ながらこの日参加できなかったもう1人の主演・山田は、ビデオレターを通して作品をアピール。「忙しく現代で生きている中で忘れてしまったり、意識が行かなくなってしまった部分もある自然との共存だったり、我々が仕事して、ご飯を食べて、寝て、生きるということよりももっと根本的なこと、でっかい地球の中で一つの生命体として生きる上で、もっと何か感じたり、意識を近くにおいておかないといけないということに気づかされる映画だと僕は思っています。この映画を見て考えるというより、どちらかというと僕は、心を開いて、それを受け入れてみる。そこで自分がどう思うか。どんな感覚になるのか、という映画だと思っています。楽しんでください!」と語った。
最後に主演の竹野内は、「初めて脚本を読んだ時に、石橋監督による描写感が活字の中では捉えきれない部分もあってどのような映画になるのかと思っていました。石橋監督は生物としての人間を様々な視点で映し出しています。6人の女たちが住む日本のはかない森の美しさや彼女たちがそこに存在する意味を通して、石橋監督が作品に込めたメッセージを感じてもらえたら嬉しいです」と語り、舞台挨拶は和やかに幕を閉じた。
『唄う六⼈の⼥』は10月27日より劇場公開。
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