夏映画の洋画実写には人気シリーズ作が揃い、夏興行の牽引役になりそうだ。夏映画の先陣を切るのは6月29日公開の『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』。『スター・ウォーズ』シリーズの番外編では『ローグ・ワン』(16年12月公開)が興収46.3億円をあげている。公開3日目が7月1日(日)で、多くのシネコンで入場料金が1100円になるファーストデイ(毎月1日)。初日3日間の興行成績に弾みをつける。
・洋画人気が完全復活! 支えるのは人気シリーズとスターパワー
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は海の日3連休前日、7月13日に公開される。前作は興収95.3億円をあげ、15年の年間ナンバーワンヒットを記録した。本作も夏映画の本命として映画関係者の期待は高い。ヒットを後押ししそうなのが、前作で人気だった体感型の4Dシアターだ。また日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で『ジュラック・パークIII』を7月6日、『ジュラシック・ワールド』を13日に放送して、公開へ弾みをつける。
トム・クルーズの人気シリーズ6作目『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は8月3日公開。前作は興収51.4億円を記録。アクション映画としては珍しく女性人気も高く、デートムービーとして評価されているのが強みだ。
前作が興収26億円を記録した続編『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』は8月24日公開。今年は『グレイテスト・ショーマン』『リメンバー・ミー』と歌モノブームもあり、さらなるヒットが期待できそう。このほか、『オーシャンズ』シリーズを女性キャストで描く『オーシャンズ8』、マーベル映画の新作『アントマン&ワスプ』が公開される。
洋画アニメで期待はピクサーの新作『インクレディブル・ファミリー』。52.6億円を記録した『Mr.インクレディブル』(04年)の続編だ。
邦画アニメで期待が高いのが、細田守監督の新作『未来のミライ』(7月20日公開)。09年『サーマーウォーズ』(16.5億円)、12年『おおかみこどもの雨と雪』(42.2億円)、15年『バケモノの子』(58.5億円)と右肩上がりで興収を伸ばしてきた。
前作が35.5円をあげV字回復した『劇場版ポケットモンスター』の新作『みんなの物語』は7月13日公開。前作同様、原点回帰の内容でポケモンを卒業した大人の観客も狙う。このほか、テレビアニメが好評な『僕のヒーローアカデミア』『七つの大罪』の初の劇場版などが控える。
人気マンガの実写映画化『BLEACH』は7月20日公開。全世界のシリーズ累計発行部数1億2000万部。昨年は人気マンガの実写映画化が相次ぎ、『銀魂』が38.4億円と大ヒットする一方、『鋼の錬金術師』は11億円、『ジョジョの奇妙な冒険』は9億円と伸び悩んだ。『BLEACH』は果たして?
人気ドラマの映画化『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』は、誕生から10周年となる今年、劇場版が公開。高視聴率ドラマが満を持して映画化される。他に、木村拓哉と二宮和也が初共演した社会派ミステリー『検察側の罪人』、篠原涼子と広瀬すずが主演の青春音楽映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』などが控える。(文:相良智弘/フリーライター)
相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。
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