最新アウトドアは“エコ度”にも注目!
コロナ以降のアウトドアブームの最前線を知るため、東京ビッグサイトで開催中の「レジャー&アウトドア ジャパン2023」を訪問!
かつてキャンプ場でテントが上手に設営できず、ヨレヨレと傾き風通しも悪いテントで辛く苦しい一夜を過ごした身としては、気になるのがお手軽キャンプ系。ついつい「ガチ・キャンプ」ゾーンを避け無意識にグランピング系を求めていると、ふと目に入ってきたのが巨大マシュマロのような物体。近づくとモンゴルのゲルのような感じ。一目で惹かれて柔らかそうな壁面に触れようとしたところ、出展したLIFULL ArchiTeckの担当者・牛丸さんがニコニコしながら現れて説明してくれた。
コロンとした形が可愛い物体は「インスタントハウス」という名だそうで、群馬県みなかみ町のDOAIVILLAGE、神奈川県の足柄上郡にある箒沢荘、山梨県河口湖にあるくうねるたすなどでグランピング施設として使われているとか。ランニングコストの安さが評判だという。2020年に発売スタートしたそうだが、PRイベントもできないコロナ禍。当初は公式ホームページも無かったそうだが、SNSで広がって好調な滑り出しだったそうだ。
発想の原点は災害時の住宅を用意したいという思い。2月に発生したトルコ・シリア大地震、9月のモロッコ地震の時は被災者住宅として提供されたりもしている。
「被災者のために」という思いは業界に通底しているようで、移動式木造建築物「ムービングハウス」も、東日本大震災の時に原点があるという。一見、トレーラーハウスやコンテナハウスのように見えるが、木造で断熱がしっかりされているため室内空間が快適なのだという。こちらも宿泊施設として使われることが多いそうで、被災地の仮設住宅はもちろんだが、従業員宿泊所やビジネスホテルとしての需要も高いとか。
一度、使命を終えた後も繰り返し使えるので、エコ度も高いのがこれからの時代にふさわしい。
「グランピングはもう古い! これからはマリンピングだ!」と新たな提案をしていたのは朝山隆デザイン事務所。使わなくなったクルーザーやヨットを再利用して宿泊などに利用するもので、環境への負荷もなくエコ。場所さえあれば無料で手に入るのもお財布に優しくありがたい。
丈夫でオシャレな新素材は、商品化を望む!
一方、素材の質感で目を引いたのがアークのブース。アウトドア用のテーブルやチェアーがオシャレで、自宅使いしたくなるはず。非常に強度が高くドローンのブレードにも使われているというタフネックス(TAFNEX)という素材と木との組み合わせが絶妙だが、残念ながら販売はしていないとのこと。今回の出展で好評なら商品化を検討したいそうだ。
アウトドアに欠かせないのが食。BBQ施設スミテラスを運営するファンインターナショナルは、アウトドア専用食材&グルメを出展。アルミの簡易容器に入れられたミールキッドを現地で火にかけるだけ! キャンプ施設で販売されることが多いので、初心者やお手軽キャンパーにとっては嬉しい限りだ。
場内には、おこもり感が心地よいアウトドア用ミーティングポッドや、シックでおしゃれな自立型キャビンなどが並び、キャンプに行きたくなってしまう展示会でした。
「レジャー&アウトドア ジャパン2023」は11月30日まで東京ビッグサイトで開催中。
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