岡田准一が、9月28日にTOHOシネマズ日比谷で行われた、映画『散り椿』初日舞台挨拶に登壇。共演の西島秀俊、黒木華、池松壮亮、そして監督をつとめた木村大作も登場した。
本作は、映画人生60周年を迎える日本映画界の巨匠・木村監督が、盟友ともいうべき脚本家・小泉堯史と初タッグを組み挑んだ初の時代劇。国民的俳優である岡田が、とある因縁から藩を離れるも妻の最後の願いを胸に藩の不正や権力に立ち向かっていく瓜生新兵衛を儚くも強く演じている。先日開催された第42回モントリオール世界映画祭では、準グランプリとなる審査員特別賞を受賞した。
本編上映終了後に初日舞台挨拶が開幕。木村監督は、観客で一杯の場内を見渡すと「わあ! 今、泣きそうなんです。来年80になる男が、みなさんを見て泣きそうになっています」と感想をもらした。それというのも「お客さんが来てくれなかったらどうしよう。監督を始めてそれが一番不安で辛いこと」と感じていたからだそうだ。
初日を迎えるまでに、たくさんのキャンペーン会場を一緒にまわってきた岡田も木村監督の不安をわかっていたそうで、挨拶を求められると思わず涙ぐんでしまった。「大作さんはとてもセンチメンタルになっていた。業界ではとても怖い方で有名なんですが、『准ちゃん怖いんだ』という言葉を間近で聞いていたので、思わず泣きそうになっちゃいました」と、こぼれそうになった涙の理由を明かしていた。
改めて、出演者から木村監督に感謝の言葉を送る場面になると、岡田は「この映画に取り組んでいる姿を見せていただいた。大作さんの孤独を知った時に、一番の理解者でいたいと思いました。何も知らない人から見たらおかしいと思われるかもしれないけど、大作さんのことは友のように思いながら撮影をさせてもらいました。これからも、1本でも2本でも映画を撮ってほしい」と、木村監督に感謝の言葉をかけていた。
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