「(次に何が起こるか)わからない状態になることができるのがとても嬉しい」
2019年に映画出演して以来、俳優業から遠ざかっているエマ・ワトソンがファッション誌のインタビューで近況を語っている。
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ワトソンは、『バービー』のグレタ・ガーウィグ監督の『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草は物語』に長女メグ役で出演した後、俳優を休業中で、プラダのCMの監督をしたり、戯曲を執筆したりしている。
彼女はUK版「VOGUE」のインタビューで、キャリアをスローダウンしたことについて「物事がとても速く動く世界にいるので、他のことをする時間を取るという決断はとても大きなものに感じました」と語る。
『ハリー・ポッター』シリーズでデビューし、11歳から常に脚光を浴びてきたワトソンは、カメラの前を離れて執筆や勉強を優先する決断は「私にとって恐ろしいことでした。いつも俳優としてカメラの前にいましたから」と言う。
だが現在は俳優業から離れたことを「よかったと思っています。自分自身の声とクリエティブな空間、そして主導権を持つと言う感覚があります。以前になかったものです」とポジティブにとらえている。
以前はスケジュールなど緻密に構築していたのが、「物事を少しだけごちゃごちゃさせたり、(次に何が起こるか)わからない状態になることができるのがとても嬉しい」と言う。
今でもファッションアイコンとして注目され、ファッションウィークなどにも参加するが、「世界で最も成功した美しく素晴らしい人たちと(ファッションショーの)最前列に座っていると、誰からも見られていない状態でも自分自身を愛せて、自分のしていることを楽しむことができなければ、どれだけ成功しても幸せになれないし、満足もできないことがとてもはっきりする」と語る。
そしてファッション誌の取材であっても、業界の抱える問題を指摘し、解決を目指す自身の活動について語った。
「毎年1000億着の服が生産されているのが現状です。デッドストックの生地や消費者に届かなかった多くの服が焼却されているのは明らかに巨大な問題です」
ワトソンは環境に配慮し、資源リサイクルで作られた生地のドレスを着用するなどエシカルファッションを早くから実践している。
「私が影響力を持っているのは、私が女優で、ファッション業界で働いているから。私の接点はハリウッドとファッションです。そこでできる限りのことをしています」と話すが、そんな彼女の活動に対して業界の反応は冷ややかだと言う。
「一緒に仕事したスタイリストたちは皆、文字通り私を笑いました。彼らは私が、すぐに忘れてしまうような馬鹿げたことをしていると思ったのです。正直に言えば、とても落胆しました。翌日には世界が変わっているだろうと期待していたんです。そして私が学んだのは、変化には時間がかかるということです」。
・[動画]エマ・ワトソン、シアーシャ・ローナンらが語る映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
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