「どんな風に死体をめちゃくちゃにしようかと…」アリ・アスター監督が新作『ボーはおそれている』の裏側や仕掛けを告白!?
ジャパンプレミアでは約500席のチケットが2分で完売
『ヘレディタリー/継承』(18年)『ミッドサマー』(19年)のアリ・アスター監督が、新作映画『ボーはおそれている』PRのために約3年ぶりに来日。12月20日には、ヒューマントラストシネマ有楽町にて、『ボーはおそれている』のQ&A付き試写会が開催され、アスター監督が観客の質問に答えた。
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一昨日に開催されたジャパンプレミアでは、約500席のチケットが2分で完売するなど、日本での人気を印象付けたアリ監督。この日も客席は熱狂的ファンで埋め尽くされており、日本で初となる本作のQ&Aの場に登壇したアリ監督は、「僕は日本が大好きなので、ここ日本がPR活動最後の地点になることが嬉しい。この作品は他の国よりも日本の観客の皆さんの方が理解をしてくれると思っている」と日本公開に期待を込める。
前回の来日ですっかり親日派になったアリ監督。今回の滞在を振り返り、「日本は世界の中でも一番好きな国。前回に比べて今回は⻑く滞在していて、京都、直島、登山は出来なかったけれど富士山にも行った。そして1週間東京で過ごし…日本をエンジョイ中!」と嬉しそうに報告。
そして観客とのQ&Aに突入。本作が生まれた背景についてアリ監督は、「『ボーはおそれている』は不安を抱えた男を描いたコメディでもある。これが狙い。アンビバレンツ、つまりは物事が決められず優柔不断である様や不安を描く、そんな作品を作りたかった。観客を物語に引き込み、考えさせた末に…とんでもない結末がある。これは僕が⻑年やりたかったことなので、本作で念願叶って嬉しい」と語った。
これまでのアリ監督作にはクレイジーな死体損壊描写があるが、「どんな風に死体をめちゃくちゃにしようかと僕は常に考えている。僕の映画には首切断の描写も多いけれど、これもとてもやりがいのあること。毎回どんな風に人の頭部を滅茶苦茶にしてやろうかと妄想していて、そのたびに新しいアイデアが3つぐらいは浮かぶ」「今回は控えめだったよね」と不気味な笑顔。
本作の大きなテーマである“家族”について問われると、「僕にとって家族とは…わずらわしいもの。終わりなき義務感」と独特な捉え方をしていた。
本作では、ストップモーションアニメ映画『オオカミの家』で知られるチリのクリエイターコンビ、クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャとコラボしたシュールなアニメ表現も見どころとなっている。アリ監督は「僕は『オオカミの家』が大好きで、僕から彼らに声をかけた。僕の絵コンテをもとに彼らにもアイデアを出してもらいながら、彼らの美しい絵に加えて映画全体のトーンとの一貫性を保つべく何度もディスカッション。彼らは当該シーンに誇りを持ってくれていて、僕自身も今回のコラボで学ぶことが多かった」と胸を張り、「いつか自分もアニメーション映画を撮ってみたいと思うようになった」とイマジネーションを刺激されていた。
最後にアリ監督は「この仕掛けについて、僕が話すのは日本がはじめて。ここだけの秘密の話にしてほしい」と前置きしながら、今日の観客だけに、これまで全く語っていなかった“とある仕掛け”を解説。観客を深く頷かせながら、「もしこの映画を気に入ってくれたら、この映画は絶対に見るべきだと多くの人たちに伝えてほしい。そして1回だけではなく2回くらいは見てほしい」と、日本での『ミッドサマー』超えの特大ヒットを祈願していた。
『ボーはおそれている』は2024年2月16日より全国公開。
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