山田涼介「約1ヵ月の撮影期間中に浜辺美波さんと話した記憶がない」『サイレントラブ』撮影現場の”サイレント”な雰囲気を告白!?
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公開に先駆けて豪華キャスト&監督が一堂に会する完成披露試写会が開催
映画『サイレントラブ』の公開が迫る1月10日、完成披露試写会が開催。主人公・蒼役の山田涼介とヒロイン・美夏役の浜辺美波、美夏の通う音大の非常勤講師・北村役の野村周平、蒼の同僚・柞田役の古田新太、監督の内田英治が登壇し、いよいよ初お披露目となる本作への想いや、作品の見どころを思う存分語った。
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声を出さない青年・蒼役の山田は、「いよいよ皆さんに見ていただく日が来たんだなと思っております」と初披露を前に緊張気味。不慮の事故で目が不自由になった音大生・美夏役の浜辺も、「撮影から1年半という事で遠い昔のような感覚ですが、皆さんとともに思い出しながら色々とお話をしたいです」と晴れやかな声色だった。
山田は内田監督との初タッグを振り返り、「内田監督からは“死んだ魚のような目をして生きてほしい”と言われました」とまさかの指示を明かしながら、「でも、撮影初日にその言葉を自分の中にふっと落とし込めた瞬間があって、そこから沢田蒼として生きることが出来たのではないかと思っています」と手応え。
すると内田監督も「撮影中は存在を消されていて、どこにいるんだ?とよく探した。でも近くにいた」と山田の成り切りぶりを思い出し、当の山田は「ここにいるよ…となっていました」とニヤリとしていた。
さらに、ラブストーリー映画初主演という挑戦に対して山田は、「手話で伝えるという設定のラブストーリーはこれまであったけれど、そういうものを一切省いて体温でお互いの気持ちを感じたり、2人のやり取りの中で人差し指がポイントで、人差し指で合図をしたりと、これまであまり見たことのないラブストーリーです。脚本も魅力的で、浜辺さんとラブストーリーをやる関係値も含めて今の自分に必要な作品なのではないかという特別な思いが沸き上がりました」と心境を打ち明けていた。
3ヵ月のピアノ練習に加え、盲学校見学を経て本作に臨んだ浜辺は、「後天的に目が見えづらくなる役だったので、どのような見え方をするのかということや、白杖の使い方を教わったり、基礎を作り上げてから撮影に臨みました」と回想し「どのくらい距離が近いと体温を感じるのかわからず不安でしたが、(山田や野村と)近い距離でいるとどっちがどっちかわかるくらい違うものがあって、台本の説得力に納得がいきました。目線を落としながら演じていたので、感性が研ぎ澄まされていたと思います」と実感を得ていた。
オリジナルストーリーで脚本も手掛けた内田監督。「情報過多な世界なので静かな作品を作りたかった。ピアノをベースにした映画を10年くらい前からやりたかったので、今回チャンスに恵まれた」と述べ、「(浜辺と野村は)常にピアノを練習されていたので、心が痛くなって申し訳なかった」と2人の熱心ぶりに感動。
これを受け、4ヵ月のピアノ特訓を経て本作に挑んだ野村は、「ピアノが弾けるようになった自分に対する自己満足があって、現場では“俺たち練習したんだぞ”とみんなに見せたかった」と笑うと、浜辺も「ピアノの前に行くとすぐに連弾しちゃったりして」とピアノ演奏を楽しんだ様子だった。
そんな中、内田監督の独特な演出の話題に。「目の奥10センチで美夏を見て」との指示を受けたという山田は、「目の奥10センチは(頭の)裏ですよ…と思いながら。自分にその言葉を落とし込むまでに時間のかかる表現をされるけれど、こういうことなのかな?と考えるのも楽しかった。今まで出会ったことのないような監督さんでした」と回想。
浜辺も「監督は言葉数の少ない方で表情もなかなか読み取れない。どういう意味で言っているのかな?と常に疑問が頭を巡っているので、その意味では凄く頭を使う機会になりました」と独特な内田メソッドにハマっていた。
現場の雰囲気自体も“サイレント”だったそうで、「静かな現場で、約1ヵ月の撮影期間中に浜辺さんと話した記憶がない。2人とも意識的に役を引きずっていたわけではなく、現場の雰囲気が全体的にそうだった」と山田が思い出すと、浜辺も「待ち時間も2人で違う方向を向いたりして、同じ方向を向いてもお互いに別のことを考えているだろうなと。会話はほぼなかった。私たち2人の時はボーッとした空気でした」と頷いていた。
続いて新春にちなんで2024年の抱負を発表。山田は「僕はやりたいようにやりたいことをやって生きていく人間なので、あまり先のことを決めるのは得意ではない」と言いながら、「目の前にあるのは『サイレントラブ』という映画が沢山の方に届いてくれれば…」と座長としてヒット祈願。
内田監督は「オリジナル映画を皆さんの力で応援していただいて、沢山の方に宣伝してほしいです」と拡散期待。主演の山田も「この映画は世界一静かなラブストーリーです。静と動がはっきりしている映画で人間の綺麗な部分と影の部分を素晴らしい形で表現している映画です。激しい部分もあって皆さんもポスターにいい意味で裏切られるのではないかと思うくらいビックリする内容になっています。『サイレントラブ』を心の底から楽しんでほしいです」と満席の会場に呼びかけていた。
『サイレントラブ』は1月26日より全国公開。
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