原作はキヅナツキの人気BLコミック、アニメシリーズや映画も
キヅナツキ原作の『ギヴン』をアニメ映画化した『映画 ギヴン 柊 mix』が公開中だ。『ギヴン』の原作コミックは2013年に連載を開始し、2023年に幕を下ろすまで10年間連載された人気の音楽青春ストーリー。2019年にはテレビアニメシリーズ化され、バンド「ギヴン」のメンバーである、辛いトラウマを抱えたボーカルの真冬とギターの立夏の高校生2人、面倒見の良いベースの春樹と彼が思いを寄せるドラマーの秋彦たちの恋と音楽への思いがエモーショナルに描かれている。
・BLアニメ『映画 ギヴン』の原作・キヅナツキは切なさで人気!
2020年にはTVシリーズの続編として春樹や秋彦たちの物語をメインに『映画 ギヴン』が劇場アニメ化された。そして、『映画 ギヴン』では描かれなかった真冬と立夏の物語が原作コミックス『ギヴン』7巻の限定版の特典アニメDVDに収められている。また、2021年にはドラマシリーズ化もされている。
『映画 ギヴン 柊 mix』は柊と玄純がメインのストーリー
そして、公開中の『映画 ギヴン 柊 mix』は2部作の前編となっており、真冬と彼のトラウマである元カレの由紀の幼なじみである柊と玄純をメインにストーリーが繰り広げられる。柊と玄純はバンド「syh」のメンバーであり、「ギヴン」のライバル的なポジションであるが、サポートメンバーに立夏を引き込んでいる。
プロとしてデビューをする気があるかと問われて進路を悩む「ギヴン」メンバーと違って、高校生のうちにプロとしてデビューすることが決まっている柊と玄純。となれば恋愛にかまけてる暇はなく、音楽にまっしぐらかというと、真逆。良い意味で想像を裏切ってくれる。柊も玄純も音楽を恋愛の手段にしていると言っても過言ではないほど、恋愛にまっしぐらなのだ。
BL好きにはたまらない、玄純の重たすぎる執着心
とくに玄純。もうその感情は潔すぎて気持ちいいぐらいに激重だ。この執着の重さはBL好きにはたまらないはず。かといって恋愛脳過ぎて音楽はおざなりかというと、そこはメジャーデビューの声がかかるほどの実力をもっているのがまたかっこいい。
青春と音楽、恋愛を絡み合わせながら情感たっぷりに描く本シリーズ。『映画 ギヴン 柊 mix』でも、胸熱な展開を堪能して欲しい。後編で描かれるであろう、揺れ動く真冬と「ギヴン」のメンバーの今後も気になるところだ。(文:牧島史佳/BLライター)
『映画 ギヴン 柊 mix』は公開中。
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