窪塚愛流が北海道でハマった食べ物は!?「東京で食べるよりおいしい」
宮嶋風花監督の⻑編商業映画デビュー作品であり、⻑澤樹と窪塚愛流が主演を務める映画『愛のゆくえ』の公開記念舞台挨拶が行われ、宮嶋監督と主演の長澤・窪塚が登壇。約3年前に撮影された本作についてのエピソードトークで盛り上がった。さらに、芸人で俳優の板尾創路が花束プレゼンターとして登場し、窪塚愛流の父・窪塚洋介の話題が出る場面も。
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長澤演じる愛と、窪塚演じる宗介は幼なじみという設定。その役づくりにあたって窪塚は、「撮影が始まる前に、宮嶋監督と、樹ちゃんと、(愛の母親役の)田中麗奈さんと一緒にカレーをつくらせていただいたんですが、その時からお互いに役名で呼び合っていました。僕は洗い物担当だったんですが、撮影前から家族らしいことをさせていただいたので、いざ撮影に挑む時にも不安を感じずに取り組めたのがありがたいことでしたね」と述懐。
本作は宮嶋監督自身の実体験をもとにつくられた半自伝的な作品となる。「もちろん映画は見ていただくものではあるんですが、自分自身もつくる意味のあるものをつくるべきだと考えた時に、前作の『親知らず』(20年)という映画は、自分の経験したことから物語を紡いでいった作品だったんですが、その時はまだその経験を出し切れていないというか、表現しきれていないなという風に感じたので、『愛のゆくえ』が自分の過去と対峙して、乗り越えるきっかけになればいいなと思って、この題材を選びました」と説明。
そんな監督の思いのこもった役を演じることとなった長澤は、「台本を読んでみて、最初はいち読者というか。その感想をぜひとも監督にお伝えしたい、という気持ちでした。だから自分が愛をやる、やらない以前に、この作品について語り合いたいみたいな気持ちで入っていったんですが、実際やることになって。愛ちゃんという女の子が、ほとんど監督みたいな女の子なんだということを知って。それからはずっと監督を観察していました」と笑いながら明かした。
本作は、北海道を舞台とした美しい自然を幻想的な映像美で描き出している。撮影を振り返り、「ものすごく寒かった!」と笑い合う長澤と窪塚。まずは愛が船に乗り込むシーンについて長澤が、「でもそこ(北海道の寒さ)に支えられたというところはあって。同じシーンをやるのでも、東京でやるのと、北海道でやるのとでは全然違うだろうなと思っていたと思う。だから本当にあそこで撮れて良かった」と語った。
さらにそれとは別の、雪景色の中で2人が歩いていくシーンについて語った窪塚も「やはり雪の中なので。足跡がついたら一発で終わりじゃないですか。だからお互いに(新雪の中を)ズボズボッ、ズボズボッと入っていって。本当に大変だったんですが、でも真剣に芝居をするという気持ちでいました。今まではわりと安全な状況で撮影をすることが多かったので、自分たちで、お互いに協力し合いながらする撮影は楽しかったですし、特に雪はすごくまぶしいので。全然目が開けられないんですよ。できるだけまばたきをせずに、シーンをやりきるのは難しかったですけど、楽しかったですね」と振り返る。
ちなみにそんな彼が、北海道でハマった食べ物は、北海道を中心に展開するコンビニチェーン店で販売しているあんパンだったという。「毎朝、朝食であんパンを買って撮影に行って。そしてまた(帰りに)セイコーマートであんパンを買って、1日を締めるというのをやっていました。東京で食べるあんパンよりも本当においしいんですよ。雪景色を見ながら牛乳を飲むのも良くて。なんだかあんパンに助けられたところはありますね」と語る窪塚に、長澤も「刑事ドラマだよね」と笑っていた。
そんな中、芸人で俳優の板尾創路が花束プレゼンターとして登場。実は長澤とは数ヵ月前にNHKの時代劇で共演したとのことで、「その時から表情だけで物語っている女優さんだと思っていました。被写体としてもすばらしいし、北海道にもマッチしていましたね」と感じたという。そして窪塚に向かって「お父さんとも仲良しなんですよ」と呼びかけた。
窪塚の父といえば、俳優でレゲエシンガーの窪塚洋介であるが、「4月にも一緒に仕事をするんですけど、『今度息子さんに会うで』といったら、『天然なんでよろしく』って言ってました。俺も『ミー・トゥー』と打っときましたけどね」と明かした板尾が、「でもね、おやじも天然ですよ。親子ですからね」と付け加えると会場も大笑い。窪塚も「僕もそうだと思います」と笑いながら返した。
大盛り上がりとなった舞台あいさつもいよいよ終盤。最後のコメントを求められた宮嶋監督は、「この映画をつくり終えるまでに、そして上映するまでに、本当にいろんな方々に助けられながら進んでいきました。そしてこの映画は今日、見に来てくださったひとりひとりの中で完成すると思っています。なので、今日見に来てくださった方々のおかげで、ようやく映画が完成したと思い、うれしく思います。今後も映画をつくることをがんばろうと思いました」と改めて決意を語った。
『愛のゆくえ』は現在公開中。
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