目に涙を浮かべ受賞したアラン・ドロン
フランスを代表する名優で、日本でも根強い人気を持つアラン・ドロンが19日(現地時間)、開催中の第72回カンヌ国際映画祭で名誉パルムドールを受賞した。
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『太陽がいっぱい』、『山猫』、など数々の名作に出演してきた60年にわたるキャリアを讃える賞を、愛娘で女優のアヌーシュカ・ドロンから受け取ったドロンは目に涙を浮かべていた。
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83歳にして栄誉に輝いたドロンは「このパルムドール受賞を幸せに思います。この世でたった1つ私が確信を持てること、私が誇りに思えること、それは私のキャリアです」と受賞の喜びを語った。
以前のインタビューで、かなり前から授与の話はあったが、断り続けてきたと明かしたドロンは「監督に受賞してもらいたかったからだ」と説明した。そして映画の撮影をオーケストラに例えて、「私は第一バイオリン奏者で、そこにはカラヤンのような指揮者たちがいた。ヴィスコンティ、メルヴィル、クレマン……、私は彼らのために受賞する」と語った。
受賞スピーチでは「「何が難しいかといえば、それは継続です。私は62年間続けました。いま難しいことは立ち去ることです。私はこれから立ち去るところです。でも、これを言わずして、そして皆さんに感謝せずに去ることはできません」と言い、「もし私がスターなのであれば、それは観客の方々のおかげです。それ以外の誰でもありません。スターを作るのは映画作品でもなく、監督でもなく、観客でしかないのです。皆さんに心より感謝します」と結んだ。
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