稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗が演じた問題作『正欲』がNetflix TOP10にランクイン
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様々な性的マイノリティの苦悩をあぶり出す
【Netflix TOP10】Netflixがオリジナル作品やライセンス作品を対象に、毎週の人気作品をランキングする「Netflix TOP10」。今週は日本(映画)から、2位にランクインの『正欲』をピックアップ。「桐島、部活やめるってよ」「何者」の著者・朝井リョウの同名ベストセラー小説を原作に、稲垣吾郎、新垣結衣共演で映画化。様々な性的マイノリティの苦悩をあぶり出す本作は、第36回東京国際映画祭で「観客賞」と「最優秀監督賞」を受賞した。
・【この俳優に注目】稲垣吾郎が『正欲』で演じてみせた“現代の普通”の本性とは?
不登校の息子の教育方針をめぐり妻と衝突する検事の啓喜(稲垣吾郎)。ある秘密を抱え、世間との断絶を望むショッピングモールの販売員・夏月(新垣結衣)。夏月の中学の同級生で、夏月と秘密を共有する佳道(磯村勇斗)。ダンスサークルに所属し、見た目も良いが、誰にも心を開かずにいる大学生・大也(佐藤寛太)。大也と同じ大学に通い、異性との関わりを避ける八重子(東野絢香)。一見無関係に見える五人の人生が、ある事件をきっかけに交差することに……。
普通とは何か、を観る者に問いかける
家庭環境、性的指向、容姿……。それぞれに異なった“選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人々が生きていくための推進力になるのは何かを問う、「多様性」の価値観をテーマに描いた本作。どうしたって降りられないこの世界で、生き延びるために大切なものを、強い衝撃や深い感動とともに提示するのだ。『あゝ、荒野』(17年)、『前科者』(22年)の岸善幸監督と、脚本家・港岳彦がタッグを組み、いわゆる「当たり前」ではない生活を送る人たちの人生を大胆な演出表現で浮かび上がらせた。傑作か、問題作か。「普通とは何か?」を問い詰めた先に見える、『正欲』というタイトルが示す意味に注目だ。
主題歌はVaundyの未発表曲から提供
本作の主題歌は、若者を中心に絶大な人気を誇るVaundyが担当。Vaundyが書き溜めた未発表の曲から映画の世界観に合うものを選び提供した「呼吸のように」は、まるで本作のために書き下ろされたかのような映画世界を端的に凝縮。かけがえのない人とのつながりを歌うその楽曲は、見た者に深い余韻を残した。
2024年3月10日より配信がスタートし、すぐさま2位にランクインした本作。誰にも理解されない生きづらさを抱える人々へ強いメッセージを与える本作に、改めて自分自身が「多様性」というものを理解しているか考えさせられるだろう。豪華キャスト陣の熱演が光るシリアスなヒューマンドラマの全容をご覧いただきたい。(文:U)
【Netflix日本Top10(映画)/3月11日~3月17日】
1位『ダムゼル/運命を拓きし者』
2位『正欲』
3位『BLUE GIANT』
4位『パレード』
5位『ある男』
6位『この子は邪悪』
7位『ブラッドショット』
8位『ザ・フラッシュ』
9位『任侠学園』
10位『フォードvsフェラーリ』
・[動画]稲垣吾郎「ずっと眉間にシワを寄せてます」。新垣結衣らと登壇/映画『正欲』第36回東京国際映画祭レッドカーペット
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