石原「撮影は本当に苦しかったが涙が出るくらい幸せな時間でした」
映画『ミッシング』の大阪プレミア試写会が開催され、久しぶりの大阪での映画舞台挨拶登壇となる主演の石原さとみ、大阪出身の青木崇高、そして監督・脚本を務めた吉田恵輔監督が登壇。本作では初となる大阪での試写会、そして舞台挨拶について、そして役作りや撮影現場でのエピソードについて大いに語った。
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関西では初となる本作の試写会。満員の観客を前に、主演の石原さとみ、共演の青木崇高、監督・脚本を務めた吉田恵輔監督が登場すると、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。
まずは石原が「5月17日公開なんですが、一足早く皆さんに見て頂けることがすごく嬉しいです。最後に一筋の光があります。優しい気持ちを持ち帰って頂いて、感想を伝えて頂ければ嬉しいなと思います」と来場者に感謝を伝えた。
続いて青木は「八尾出身の青木崇高です! さっき前室で差し入れのたこ焼きを食べて、やっと、ああ、大阪だ…と感じております。大阪の皆さんに見て頂けるのは本当に嬉しいです。今日は楽しんでください!」と会場を盛り上げた。
そして吉田監督は「大阪にキャンペーンで来るのは6年ぶりぐらいですね」と切り出し、コロナ禍以降リモート取材が増え、実際に足を運んでの機会が減っていたため、大阪での舞台挨拶に喜びをかみしめていた。
大阪での舞台挨拶が久しぶりとなる石原は、「実は3年ぶりくらいに大阪に来ました。大阪にしか売っていない椅子があったので、そのためだけに来て、大阪名物を食べてかえりました」とプライベートでの大阪エピソードを明かした。
地元での舞台挨拶となる青木は、「ゆっくり時間があるなら、監督もさとみちゃんとも皆で、まず京橋の立ち飲みに行って、あ、やっぱり今日は雨なので天六でお寿司を食べて、鶴橋で焼肉も食べて、そのあと新世界で串カツを食べて、そこからディープな感じのカラオケに行って、最後には天満に戻って立ち飲みとか行きたいですね」と大阪を堪能できるスペシャルコースを監督・石原にオススメ。大阪出身ならではの回答に会場は大盛り上がり。
石原にとっては、念願かなっての吉田恵輔監督作品の出演。出演が決まった時の心境を聞かれると、「7年前に直談判し、その3年後に脚本をいただき飛び跳ねるぐらい嬉しかったです。台本を読むと苦しい中にも最後は考えさせられる温かさがあり、本当に辛い撮影になるかもしれない」とその当時の気持ちを語った。
続けて「私が妊娠と出産を経て母親になってから初めて母親役を演じさせていただき、撮影は本当に苦しかったが涙が出るくらい幸せな時間でした」と観客に映画がようやく届くことを幸せに感じていた。
また、吉田監督の作品に出演したいとラブコールを送っていた理由を聞かれると石原は、「学ばないといけないという思いから映画を見ることがストレスに感じていた中で、監督の作品は没入感が強く、この世界に入りたいとそう強く思ったからです」と答えた。
それに対して吉田監督は「気持ちいいですね~! もっと言ってほしいよ~!」と石原に褒められ思わず笑みがこぼれた。
今作で石原と夫婦役を演じた青木は、出演が決まった時の心境を「吉田監督の作品が大好きで声かけて下さって本当に嬉しかったです」とコメント。撮影に臨んでみて「僕も一人の父親であるので、僕なりの覚悟をもって撮影に臨み、細かく描写が描かれている台本を読んだときに溢れる感情を止めることができなかった」と撮影の取り組み、様子を語った。
さらに、演じる上でかなり難しい沙織里役を務めた石原に対して青木は、「母になって子育ても大変な時期に石原さんが役に逃げることなく作品に向き合う姿やキャリアを磨く上で未知な体験をし、監督と一緒に作品を作り上げる姿に感動しました」と石原の撮影現場での姿に刺激を受け、現場に参加できた喜びを語った。
劇中では、お芝居ではなく、まるでドキュメンタリーのようにリアルな夫婦を演じている石原と青木。演じる上での役作りに関して問われると、石原は青木に対して「当て書きかな?と思うぐらい豊が豊を演じていた」と答えた。
続いて監督も「すごい勘が当たった! 実際に奥さんに尻に敷かれていそうなイメージで(笑)、2人の関係を見ていると映画から飛び出てきた感じ!」と自慢のキャスティングだったことを伝えた。
演出に関して監督は、「石原さんはすごく野性味あふれる感じなので、テイクごとに熱量が違ったりしたが、青木さんが臨機応変に対応していた」と答え、石原・青木の夫婦役を絶賛していた。石原は「本作のような映画の役に挑戦したく、学びが多かったです」とかけがえのない母として挑んだ宝物の作品になったようだ。
最後に、石原が本作をこれから見る観客に「できる限り、時間がある限り、宣伝させていただきたいという気持ちでこの数ヵ月走ってきました。大げさではなく、命がけで取り組んだ、そして挑戦した作品です」と作品に対する心からの熱い思いを語り、「感動という言葉で表すのは難しく、苦しいけれど温かくて優しい作品です。皆さんに受け取ってもらえたら、その思いを誰かに届けてほしいです」と少し涙ぐみながらメッセージを伝えると、会場からは拍手が起こり、舞台挨拶は感動に包まれて幕を閉じた。
『ミッシング』は5月17日より全国公開。
※吉田恵輔監督の「崎」は「つちよし」が正式表記
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