本日9月2日はキアヌ・リーブスの55回目の誕生日。それを記念してか、あるいは日本は今日から新学期が始まるということもあってか、無理をせず自分らしく生きることの大切さを説いた「キアヌ・リーブスのメッセージ」とされる長文がSNSで拡散しているが、同時にこれがキアヌ本人の発信したものではないことを注意喚起するツイートも広まっている。
・オンライン・マガジン「Sweatpants & Coffee」CEOナニー・ホフマンがFacebookに投稿したページ
日本語訳された文は一人称で語られ、生い立ちや家族のこと、これまでの半生で経験した悲劇にもふれているが、これは本人が語った言葉ではない。以下は他者の発言であることが明らかになっている部分だ。
「この世を出るときに生きたままの人はいませんから、どうかあなた自身を真剣に考えすぎた上で扱うのは止めてください。おいしい物を食べましょう。太陽の下を歩きましょう。海に飛び込みましょう。あなたは自分の心を隠された宝物のように運んでいる、というのが事実です。馬鹿げたことをやりましょう。優しく生きましょう。人生にはその他のために使う時間なんてないのですから」
この言葉は、「Snopes.com」によると、この言葉は2015年5月にオンライン・マガジン「Sweatpants & Coffee」のCEOナニー・ホフマンがFacebookのページに投稿したもので、これまでにリチャード・ギア、クリストファー・ウォーケン、アンソニー・ホプキンスの発言としてネットに拡散したことがある。ホフマンはその後、投稿に「ときどき他者がこの言葉を勝手に“借りて”いいと考えるようですが、それはまったく良くないことです」と追記している。
確かに人の心に響く内容かもしれないが、真の発言者とは何の関係もないセレブの言葉として、さらにもっともらしいパーソナル・ストーリーまで付け加えているのはいただけない。現時点ではこの長文の作成者は誰なのか不明のままだ。
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