9月27日、スパイダーマンが「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)に残留することが明らかになった。8月下旬に離脱を表明してから約1ヵ月、電撃復帰の運びとなった。
・ソニーとディズニーの交渉決裂でスパイダーマンがMCUから離脱
スパイダーマンがMCUから離脱するきっかけは、ソニーとマーベルの親会社ディズニーの交渉が決裂したこと。スパイダーマンがMCUに加わる提携は15年に締結され、今夏の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で終了することになっており、両社では今後の提携内容を交渉。ディズニーは今後のスパイダーマン映画の製作を50対50の共同出資(収益も半々)にすることを要求(これまでは興行収入の5%を得る契約)。これをソニーが拒否したことで交渉が決裂していた。
新たな契約では、ディズニーはスパイダーマン映画の製作費の25%を出資し、収益の25%を得る。さらに単独映画とは別に、今後マーベルが手がけるMCU映画1作にスパイダーマンを登場させる。プロデュースはマーベル・スタジオのケビン・ファイギ社長とエイミー・パスカルが引き続き担当する。また『ファー・フロム・ホーム』に続くシリーズ3作目が21年7月16日に全米で公開されることも発表された。
『ブラック・ウィドウ』(全米公開20年5月1日)
『エターナルズ』(全米公開20年11月6日)
『シャン・チー・アンド・レジェンド・オブ・テン・リングス』(全米公開21年2月12日)
『ドクター・ストレンジ・イン・マルチバース・オブ・マッドネス』(全米公開21年5月7日)
スパイダーマン3作目(21年7月16日)
『ソー:ラブ&サンダー』(全米公開21年11月5日)
7月下旬のコミコンで発表されたラインナップにはスパイダーマン3作目の公開時期に作品はなく、当初からスパイダーマンがこの時期に想定されていたものと思われる。マーベル映画は20年に2本の公開だが、21年はスパイダーマンを含めて4本。しかもドクター・ストレンジ、スパイダーマン、ソーと人気キャラクターの主演映画が続く。映画界で再びマーベルが存在感を高めそうだ。(文:相良智弘/フリーライター)
相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。
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