ハリウッドでウォルト・ディズニーの存在感が増している。今年の年間興収シェアは10月13日時点で32.1%(Boxofficemojo.com調べ)。2位のワーナー・ブラザースが15.2%で、2倍以上の開きだ。2010年からの年間シェア1位のポイントを見ると、最多は16年のディズニーで26.3%。今年のディズニーはこれを6ポイント近く上回っている。11月には『アナと雪の女王2』、12月には『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が控えており、さらなるシェア増が予想される。このシェアに、ディズニーが買収した20世紀フォックスの3.8%を加えると35.9%。ディズニー=フォックス連合の1強ぶりが際立っている。
来年以降もディズニー=フォックス連合のラインナップは盤石だ。アニメはディズニーとピクサーにブルースカイ・スタジオ(20世紀フォックス)が加わり、実写は『ムーラン』など人気キャラクターの映画化、スター・ウォーズ(22年から新3部作を予定)、そしてマーベル(X-MENの合流も視野)。フォックスの実写はアバター(21年から4作を予定)。
盤石の布陣のディズニー=フォックスに対抗するのはどの会社か。一番手はワーナーだろう。今年のシェアは2位。2010年以降の順位を見ると、メジャースタジオ6社中、常にトップ3入り。安定してシェアをキープしている。公開本数が多いのが特徴で、毎年20本以上を公開。17年を除きメジャースタジオ1位の本数で、18年は38本もあった。ディズニーが公開本数をしぼる戦略を取っているのとは真逆で(18年はわずか10本)、よく言えば「何でもあり」の社風だ。ディズニーに比べるとアニメにヒット作が少ないが、実写にはホラー映画や大人向けドラマもある。DCコミックス原作の映画化があり、メジャースタジオの中で唯一、マーベル(ディズニー)に対抗できる存在だ。
相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。
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