ラウラ・アントネッリが色っぽい兄嫁を演じる『続・青い体験』
今回取り上げるのは、お色気コメディの古典的名作ともいえるイタリア映画『青い体験』の続編『続・青い体験』だ。前作同様セクシーな美女をラウラ・アントネッリが、年上の綺麗なお姉さんにムラムラする思春期真っ盛りの少年をアレッサンドロ・モモが演じている。
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「続」とあるが両作のストーリーに関連性はない。『青い体験』ではラウラは家政婦という設定、続編のほうでは兄嫁という設定になっている。どちらにせよ、寝ても覚めても頭の中がピンク色の10代のチェリーボーイが突然年上の色っぽいお姉さんとひとつ屋根の下で寝起きするようになり、日々煩悩をかき乱される…というシチュエーションは変わらない。果たして続編の方はいったいどんなエロさがあるのか、女性目線で紐解いてみたいと思う。
思わせぶりな兄嫁に少年は悶々として
サンドロ(アレッサンドロ・モモ)の兄レンツィオ(オラツィオ・オルランド)には、新婚5ヵ月の美しい妻ラウラ(ラウラ・アントネッリ)がいる。ビーチを歩けば男たちがこぞって声をかけてくるような美女だけに、仕事で留守がちなレンツィオは妻が心配で仕方ない。そこで弟のサンドロに、妻のお目付け役を言いつける。10代半ばのサンドロから見ると20代半ばのラウラも最初は「ババア」としか思えず、「ババアのお守りで友達と思うように遊べなくなった」とふてくされていた。だが日々ラウラに付き添っているうちに、大人の女性の色香にどんどん魅了されていく。
舞台は南イタリアの海辺の小さな町。日々ラウラのお供でビーチに繰り出して水着姿のなまめかしい肢体を目の当たりにしているうちに、「実際に触れたい」「裸を見たい」という思春期の少年の青い欲望がどんどん膨らんでいく。
それを知ってか知らずか、すっかりサンドロを子ども扱いしているラウラは思わせぶりな態度ばかり取り続ける。背中にサンオイルを塗らせたり、2人だけでボートで沖に出て「全身ムラなく焼きたいから」とビキニのブラを外してトップレスで日光浴を始めたりと、サンドロを刺激するようなことばかりするのだ。ちなみにトップレスでの日光浴の際は、「後ろを向いていて」とすげない一言を投げつけてブラを外すという、サンドロにとっては拷問のようなシチュエーションだった。後ろを振り向けば上半身裸のラウラがいるというのに、ボートの縁に座って振り返りたい衝動を必死でこらえている姿は気の毒だ。
壁に聴診器を当てて兄夫婦の営みを盗み聞き!
ラウラへの興味が日に日に高まっていくサンドロは、ある晩、壁に聴診器を当てて隣の兄夫婦の寝室の夜の営みを盗み聞きしてしまう。お互いの興奮を高めるために交わす卑猥な戯言や喘ぎ声に、嫉妬や怒りをおぼえて胸が熱くなる。もはや「ラウラに触れたい」という衝動を抑えるのは難しくなっていた。
サンドロが友達以上彼女未満のようなガールフレンドを映画のレイトショーに誘った際は、相手の親が夜の外出を許さないとしょげるサンドロに、ラウラは自分が付き添うことで外出を許可してもらえるよう提案。暗い館内で3人並んで映画に興じながら、サンドロは左手でガールフレンドと手をつなぎ、右手ではラウラの太ももをまさぐるという大胆な行動に出る。最初は手を押し返していたラウラも、最後には観念してサンドロを受け入れる。
物語の中盤ともなると、サンドロがずっと兄に嫉妬してきたようにラウラもサンドロのガールフレンドに嫉妬するような素ぶりがみられる。2人の心の距離が近付いてきた以上、「事件」が起こるのも時間の問題だ。
営み中の兄嫁と目が合ってしまった少年は…
ある日、衝動が抑えきれなくなったサンドロは、ついにラウラを強引にベッドに押し倒して無理やりものにしようとする。階下からはラウラの夫である兄の足音が近づいてくる。「いっそのこと兄貴に見せつけてやりたい」という自暴自棄で乱暴な試みはすんでのところで未遂に終わったが、ラウラへの想いが抑えきれなくなったサンドロは、「今度兄貴と寝たら僕は自殺する」と捨て台詞を吐くのだった。
不幸にもその晩、サンドロは寝室のドアの隙間から夫婦の営みを目撃してしまう。しかも、上に覆いかぶさった兄の背中に腕を回している行為中のラウラとドア越しに目が合い、ショックで夜中に家を飛び出してしまう。翌朝サンドロの失踪を知った家族が騒然とする中、いち早くビーチへ捜索に繰り出したラウラは海辺のバンガローに潜んでいたサンドロを発見。無事生きていてくれたことにホッと胸を撫でおろし、彼を抱きしめて顔中にキスの雨を降らせるのだった。
バンガローという密室の中で二人きりになったサンドロとラウラ。こんな日を待ちわびていたサンドロにとって絶好のシチュエーションであるだけに、その後の展開が気になる。一方、何も知らずお気楽なのはサンドロの兄レンツィオだ。弟が自分の妻ではなくよその人妻に熱を上げているとずっと勘違いしていて、「さっさと一線を越えてしまえ!」と度々焚きつけていた。その恋愛指南が果たして吉と出るのか凶と出るのか。結末のオチにも注目だ。(文:春蘭/ライター)
『続・青い体験』
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