ファン・ジョンミン、チョン・ウソンが語る“韓国の命運を懸けた9時間”の舞台裏!『ソウルの春』メイキング映像
キム・ソンス監督こだわりの時代考証にファン・ジョンミンも感心
2023年韓国で年間観客動員数第1位を記録し、『パラサイト 半地下の家族』(19年)を上回る1300万人以上の観客動員で歴代級の大ヒットとなった映画『ソウルの春』。本作より、キム・ソンス監督やファン・ジョンミン、チョン・ウソンらキャスト陣が撮影の舞台裏を語る貴重なメイキング映像を紹介する。
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今日「粛軍クーデター」「12.12軍事反乱」などとも言われる韓国民主主義の存亡を揺るがした実際の事件をもとに、一部フィクションを交えながら描かれる本作。韓国で公開されるやいなや、事件をリアルタイムで知る世代はもちろん、事件を知らない若者たちの間でも瞬く間に話題となり大ヒットスタートを記録した。
独裁者の座を狙う男チョン・ドゥグァンへの激しい怒りと、彼に立ち向かったイ・テシンへの共感に、心をそして魂を揺さぶられた観客たちの世代を超えた熱量に支えられ、最終的には国民の4人に1人が劇場に脚を運び、『パラサイト 半地下の家族』などを上回る1300万人以上の観客を動員。コロナ禍以降の劇場公開作品としては、No1(2024年3月末日)となる歴代級のメガヒットとなった。
この荘厳な歴史大作にして圧倒的緊迫感に満ちた至高のエンターテインメントを作り上げたのは、国内外の映画ファンから熱烈な支持を集めるノワールアクション『アシュラ』(16年)などで知られる名匠キム・ソンス監督。『私の頭の中の消しゴム』(04年)『アシュラ』のチョン・ウソン、『アシュラ』のファン・ジョンミンを主演に迎えた本作は、第60回百想芸術大賞にて、映画部門の大賞(キム・ソンス監督)、作品賞、男性最優秀演技賞(ファン・ジョンミン)の3冠に輝くなど賞レースも席巻した。
今回紹介するのは、キム・ソンス監督やファン・ジョンミン、チョン・ウソンらキャスト陣が撮影の舞台裏を語るメイキング映像。「1979年、私が19歳高校3年生の時、闇の中で響き渡る銃声を聞いて以来、長年の疑問でした」というキム・ソンス監督は、国家の命運を変える事件を映画化するにあたり、「大勢が関わる一夜の壮大な物語をはたして映画化できるのか、さらにどうすれば若い世代にも見てもらえるか」と並々ならぬ熱意で準備していったと説明する。
脚本については、「興味深く読みました」(ファン・ジョンミン)、「手に汗握りましたね」(キム・ソンギュン)、「オファーを受けて運命を感じました」(チョン・ウソン)とキャスト陣もその物語に惹きつけられたことを明かす。
監督のこだわりが如実に表れているのは、この物語を描く上での時代考証だ。「当時の陰鬱な雰囲気まで表現したくて、1979年に制作された映画や写真、ニュースなどのカメラアングルも参考」にし、陸軍本部の地下施設、首都整備司令部などのセットも細部にわたり再現したという。このこだわりには思わずファン・ジョンミンも「70年代みたいだ」と感心する。
チョン・ウソンが「我々が演じる時の感情やパワーがそのまま感じられるようなセット」と紹介する撮影現場では、熱演する俳優陣たちの姿が。「リハが多かった。だから疲れることもありました」と振り返るファン・ジョンミンも、自ら積極的に共演者と息をあわせ、その甲斐あって監督が求める「意見が衝突し欲望が絡み合う姿をリアルに描きたかった」という思いが見事に具現化されている。「観客がその場にいると錯覚するほど没入感を高くしたかった」とキム・ソンス監督。必見の舞台裏映像となっている。
『ソウルの春』は8月23日より全国公開。
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