アカデミー賞の前哨戦となる各映画賞が毎週発表されているが、先週末は全米監督組合(DGA)賞、撮影監督協会(ASC)賞が発表になり、どちらも『1917 命をかけた伝令』が受賞した。
DGA賞はサム・メンデス監督、全編ワンカットに見える手法で2時間を撮りきった撮影監督のロジャー・ディーキンスがASC賞を受賞、2月9日(現地時間)発表の第92回アカデミー賞に向けて、他候補作からさらにリードを広げた。メンデスは2000年に『アメリカン・ビューティー』で、ディーキンスは『ブレードランナー2049』で一昨年のアカデミー賞を受賞していて、ともに2度目の受賞に一歩近づいた。
アカデミー賞監督賞受賞者がDGA賞受賞者と異なったのは2013年、ベン・アフレック(『アルゴ』)がDGA賞、アン・リー(『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』)が監督賞を受賞した時のみ。
一方、アカデミー賞作品賞受賞作がDGA賞受賞監督の作品という場合も多いが、昨年はDGA賞は『ローマ』のアルフォンソ・キュアロン監督、アカデミー賞作品賞は『グリーンブック』、2017年はDGA賞が『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督、アカデミー賞作品賞は『ムーンライト』というように、差がある。
25日(現地時間)にはアニメーション作品を対象とした第47回アニー賞が発表され、Netflixオリジナルの『クロース』が作品賞ほか最多7部門を受賞。同じくNetflixで配信中の『失くした体』はインディペンデント作品賞ほか3部門で受賞。両作ともアカデミー賞長編アニメーション部門で候補となっている。
アニー賞では生涯功労賞に当たるウィンザー・マッケイ賞が2010年に亡くなった今敏監督(『千年女優』『パプリカ』など)に贈られ、トリビュート映像が上映された。追悼コーナーでは2019年7月の放火事件で犠牲となった京都アニメーションのスタッフの方々の紹介とオリジナル短編アニメ『バジャのスタジオ』が上映された。
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