「河合優実さんの表現は魂を救う」岸田奈美、トータス松本らが『ナミビアの砂漠』を絶賛
河合演じる主人公カナの様々な表情を捉えたアザービジュアル2種も公開
河合優実を主演に迎え、第77回カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞において、女性監督として最年少受賞に輝いた山中瑶子が監督・脚本を務める映画『ナミビアの砂漠』。本作より、河合演じる主人公カナの様々な表情を捉えたアザービジュアル2種と、岸田奈美、トータス松本らの絶賛コメントを紹介する。
世の中も、人生も全部つまらない。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ。優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか?
19歳という若さで『あみこ』(17年)を発表し、史上最年少でベルリン国際映画祭出品を果たした若き天才・山中瑶子監督。主演は、その『あみこ』に衝撃を受け、監督に「いつか出演したいです」と直接伝えに行った河合優実。才能あふれる2人の夢のタッグが実現した本作は、今年のカンヌ国際映画祭でも絶賛され、国際映画批評家連盟賞を受賞。カンヌでのワールドプレミア、上海国際映画祭でのアジアプレミアを経て、いよいよ9月に日本で公開となる。
今回紹介するのは、河合演じる主人公カナの様々な表情を捉えたアザービジュアル2種。こちらのビジュアルを使用した【アザービジュアル・スペシャルポストカード】が、公開後2週間、週替わりの入場者プレゼントとして数量限定で配布されることも決定した。数に限りがあるため、なくなり次第終了となる。
また、公開を前に一足早く本作を鑑賞した著名人から絶賛の声が相次いだ。河合が出演中のドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』原作者の岸田奈美は、「河合さんの表現は魂を救う」とその演技を絶賛。また、トータス松本は「せつないような、こそばいような」とこれまでの人生を振り返ってコメント。
現在21歳と、主人公のカナと同い年の松本杏奈(スタンフォード大学生)は、「野性的で自分に忠実なカナの姿が、別の世界の私のようで」とカナに自分を重ねるコメント。小説家の樋口毅宏さは「世界は『ナミビアの砂漠』で日本映画の革命を知る」と大絶賛し、イラストレーター/Artistのいちごもちからはコメントとともにカナのイラストも届いている。
■岸田奈美(作家)
河合優実さんの表現は魂を救う。今、だれも言葉にできない、見つめたくない苦しみを、理解しようとする心に満ちているからだ。画面に映るすべての動きから、とても目が離せない。
■トータス松本(ウルフルズ)
とても良かったです! このどうにもならなさ。これまでの自分の人生のいくつかのシーンを思い出したりして、せつないような、こそばいような。
■松本杏奈(スタンフォード大生)
21歳、モラトリアム。どこにいても「またどこかに行けばいいや」と思う。不安定でも保証が欲しくて、ぶつかって戻って、その繰り返しに安心感すら覚える。野生的で自分に忠実なカナの姿が、別の世界の私のようで。
■樋口毅宏(小説家)
後世の人々は、「2024年は河合優実と山中瑶子監督の時代だった」と語るだろう。世界は『ナミビアの砂漠』で日本映画の革命を知る。
■PORIN(Awesome City Club, Pii)
毎日に靄がかかって退屈でなんか疲れて食事は後回し。カナの虚ろな目が若者のリアルを物語っていました。鑑賞中何度も、私の心の奥底にあるトラウマが蘇ってきそうでハラハラしました。懐かしいような新しいような、言葉にならない感情。そして、必死に愚直に生きようとするカナの姿はとても美しかったです。
■ホンマタカシ(写真家)
いま日本で河合さんを山中監督の映画で見れるのは、なんと幸せなことだろう
■柴田聡子(シンガー・ソングライター/詩人)
カナの退屈としあわせ、おもしろさ、楽しさ、悲しさ、怒り、虚しさ、ずるさ、愛しさ、それぞれの感情が大小するのに正直に連動するような映像が連なっていくのがすごかったです。
どの感情も「だとしても」とか「だからこそ」という言葉では繋げなくて、どちらかがどちらかを犠牲にしないと両立しないわけがない、どれも手放さないという複雑なカナの状態はすごくまっとうで切実に思えて、それをカナの恋人たちも受け取っていて、手探りに自分たちを愛する彼らに見入りました。
映像や演出、演じること、音、ことば、映画を構成する要素が、たしかだけどよく分からない一体のエネルギーとなってこちらに向かってきて、このような観心地にはそう出会えないと感じ、ずっとおもしろくてうれしい時間でした。
■小原治(ポレポレ東中野『あみこ』上映担当)
面白すぎて「私はなにを見ているんだ!?」となる。そんな混沌のひとつひとつを繋ぎ止めているのもカナに他ならない。存在の泉がスクリーンのど真ん中にどかーんと置かれている。
「映画を見ている」この感触が混沌を凌駕する驚異的純度に至る。
■矢田部吉彦(前東京国際映画祭ディレクター)
日本映画の最終兵器、山中瑶子が長編を完成させた時、歴史が変わるだろうと思っていた。その通りになった。漠とした心情を言葉と肉体で描き切り、行間の深みは文学のそれに匹敵する。未来に向かう傑作。
■奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ)
私はカナを知っている。それに私はかつてカナだったし、今日またカナになりたいと思った。今1番欲しくて、手に入らないものを差し出される映画体験は甘やかで激しくて、カナの一挙手一投足をもっとずっと見つめていたかった。公開が続くあいだは、友だちに会いに行くように頻繁に彼女に会いに行きたい。
■五所純子(作家)
他人事の、あられもない物語だけれど、繊細な本質がなにひとつ欠けていない。あるところではすでに涙のように流されているのに、いまだ離ればなれで交わされたことのなかった叫びを、もっとも燦然と描きだした映画。
■いちごもち(イラストレーター/Artist)
個人的に1番好きなシーンを切り取って描きました! 2度、3度観る内にカナのことがよくわかった気がします。もしかしたらカナと街中ですれ違っているのではないかというほどのリアルさ! 意識的に目を逸らしていた日本の今を、ヒリヒリするほど痛々しく、生々しく映し出して、鑑賞後も余韻の残る名作でした。
■ゆっきゅん(アイドル・モデル・俳優)
カナはずっとカナでしかいられないのだから、何年後かにまた映画になって、カナが29歳になったときの生活とか聞いてみたい、見ていたいって思う。カナのこと応援してる。
『ナミビアの砂漠』は9月6日より全国公開。
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