疫病の危機に立ち向かった一人の町医者と人々との出合い、そして夫婦の絆
巨匠・黒澤明監督“最後の弟子”であり、デビュー作『雨あがる』(00年)以来、一貫して人間の美しい在り方を描いてきた小泉堯史監督の最新作『雪の花 ―ともに在りて―』。本作が、10月28日から開催される第37回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門に出品されることが決定した。
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本作は、多くの人命を奪う疫病と闘った無名の町医者の愛と感動の実話を描く本格時代劇。原作は、吉村昭の「雪の花」。
江戸時代末期。死に至る病・疱瘡(天然痘)が大流行して多くの人命が奪われていく中、福井藩の町医者・笠原良策(松坂桃李)は、どうにかして人々を救う方法を見つけようとする。妻・千穂(芳根京子)に支えられながら、京都の蘭方医・日野鼎哉(役所広司)に教えを請いに出向いた良策は、異国では疫病の予防法として「種痘」が伝わっていることを知る。
予防法成功の鍵となる「種痘の苗」を長崎から入手すべく、様々な困難にぶつかりながらも絶対に諦めない良策。その志は、やがて藩を、そして国をも巻き込んでいく。知られざる無名の町医者は、どのようにして日本を救ったのか――?
笠原良策役には、映画俳優として数々の賞を受賞し、世代のトップランナーである松坂桃李。使命感に溢れる人物をひたむきに、力強く演じ切り、作品を牽引する。良策の妻・千穂役に芳根京子。周りを明るく照らす太陽のような、だが意外な一面も持つ人物をチャーミングに演じる。そして、良策を導く蘭方医・日野鼎哉役に、名実ともに日本を代表する俳優・役所広司。
このたび、本作が、10月28日から開催されるアジア最大級の映画祭「第37回東京国際映画祭」のガラ・セレクション部門に出品されることが決定。特別上映が行われることとなった。
東京国際映画祭は、日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の国際映画祭で、日本及びアジアの映画産業、文化振興に大きな足跡を残し、今ではアジア最大級の国際映画祭と言われている。その中でも注目度の高いガラ・セレクション部門は、世界の国際映画祭で話題になった作品や、国際的に知られている巨匠の最新作、本国で大ヒットした娯楽映画等を取り扱う部門だ。昨年の第36回では、北野武監督が戦国時代を舞台に描いた『首』や、第80回ヴェネチア映画祭で金獅子賞を獲得したエマ・ストーン主演の『哀れなるものたち』など、世界的にも話題となる作品が幅広いジャンルから出品されていた。
『雪の花 ―ともに在りて―』は2025年1月24日より全国公開。
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