セバスチャン・スタン、トランプ氏を話題にすることをためらう風潮に警鐘「本当に問題を抱えることになる」
トランプ氏の若き日演じたセバスチャン・スタン、人気の対談企画への参加が中止に
ドナルド・トランプ次期大統領の青年時代を描く映画『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(2025年1月17日公開予定)に主演するセバスチャン・スタンが19日夜(現地時間)に行われた同作上映後のQ&Aセッションで、人気の対談企画への参加が中止になった背景を明かした。
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アメリカの業界誌「Variety」には毎年の映画賞シーズンに合わせて、異なる話題作に出演した俳優2人が対談する「Actors on Actors」という企画があり、『アプレンティス〜』で1970年代ニューヨークで不動産王として頭角を現す若き日のトランプ氏を演じたスタンにも参加オファーが来た。ところが、他の俳優側はトランプ氏を話題にすることをためらうばかりで対談相手が見つからず、参加を断念せざるを得なかったという。
同作のアリ・アバシ監督と上映後のQ&Aに参加したスタンは「映画を見てくれた俳優や監督、プロデューサー、脚本家の大物の方々から絶賛をいただきました。その一方で、今週金曜日の『Actors on Actors』に出演オファーをもらいましたが、一緒に出演してくれる俳優が見つかりませんでした。彼らがこの映画について話すのを恐れたので、私は出演できなかった」と語った。
「ただ、それは問題ではありません。それはいいんです。誰かを非難しているわけではありません。特定の誰かを指しているわけではないんです。ただ、宣伝担当者や彼らの代理人たちが企画を通さなかった。この映画について話すこと自体を恐れていたからです」
さらにスタンは「こういう時こそ状況は悪化すると思います。なぜなら、これについて語ることを恐れたり、不快になったりするならば、本当に問題を抱えることになるでしょう」と警鐘を鳴らした。「この映画が語るのは、この人物(注:ドナルド・トランプ氏)を切り捨てることできないということです。特に投票で人気を得た後では。何がこの人物を駆り立てているのか、私たちはもっと深く見つめ、それを理解しようとすべきではないでしょうか」。
映画はトランプ氏を好意的に描く内容ではなく、今年5月にカンヌ国際映画祭でワールドプレミア上映が行われた時から物議を醸した。スタン自身は以前から公然とトランプ氏を批判しているが、同時になぜこのような事態に至ったかを考える必要性も主張し続けている。
Variety誌の共同編集長ラミン・セトーデ氏は映画サイト「IndieWire」の取材に応じ、「セバスチャンの話は正確です。を我々の賞レース期間中の最大の企画『アクターズ・オン・アクターズ』に彼を招待しましたが、他の俳優たちがトランプについて語るのを嫌がり、彼とペアを組むことを拒否したのです」と答えた。
20日(現地時間)には、スタンの発言を報じた「Discussing Film」のX投稿を見た俳優のポール・ウォルター・ハウザーが「僕はやるよ?」と引用リポストをした。スタンとは『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(17年)で共演しているハウザーは「セパスチャンは本当に心優しく知的な男です。私は『アプレンティス』と『A DIFFERENT MAN(原題)』の彼の演技が大好きでした。彼は私たちにとっての偉大な俳優の1人です」とも投稿している。
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