私たちが学ぶべき食の知識や、明日を生きるヒントが満載のフード・ドキュメンタリー
糖尿病、うつ病、肝臓病、腎臓病、心血管疾患を引き起こす、日常に蔓延する“超加工食品”とは? 動員10万人の大ヒットを記録したフード・ドキュメンタリー映画『フード・インク』の続編『フード・インク ポスト・コロナ』より、本編映像とコメントを紹介する。
・一握りの巨大企業が市場を独占! 突然の食糧不足の原因とは?
・【動画】コロナで食はどう変わった? 日常に蔓延する超加工食品とは?/映画『フード・インク ポスト・コロナ』本編映像
グローバル・フード発達の陰にある巨大食品企業や農業問題の闇を暴きながら、オーガニック・フードの本当の価値を訴えたフード・ドキュメンタリー『フード・インク』。2009年にアメリカで公開されると、約10万人を動員、興行収入約460万ドルを超え、第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされるなど大ヒットを記録。日本では2011年に公開され、ロングランヒットとなった。
その続編となる本作は、新型コロナウイルスの世界的流行後に浮き彫りになった、アメリカのフード・システムの脆弱性を暴き出す。パンデミック後、巨大食品企業の市場独占がより一層進み、個人農家の衰退と貧富の格差が大きく広がった実態や、“超加工食品”による健康被害や子どもの糖尿病の増加、さらには巨大企業による奴隷のような移民労働者の搾取など、米大統領選挙の争点となった移民問題、社会的格差を「食」の観点から浮き彫りにしていく。
一方で、解決策を求め、持続可能な未来を作り出そうと奮闘する農家や活動家、政治家たちの前向きな姿も映し出される。これはアメリカに限った話ではない。日本でも起こっていることである。自分の食が自身を変える。私たちが学ぶべき食の知識や、明日を生きるヒントが満載のフード・ドキュメンタリーが再び誕生した。
今回、本作をいち早く鑑賞した各界の著名人から絶賛の声が到着した。フォークシンガーの南こうせつを始め、元外資系CAの経験を生かしたあるあるネタで大ブレイク中の芸人CRAZY COCO、さらにNHKにて放送中の連続テレビ小説『おむすび』に撮影協力・資料提供をしている管理栄養士の松丸奨ほからがコメントを寄せている。
あわせて紹介する本編映像は、テーマの1つ“超加工食品”についての冒頭部分だ。サンパウロ大学の公衆栄養学教授カルロス・モンテイロは、ブラジル・サンパウロで小児科医として勤務していた1980年代と比べ、「子どもの栄養失調は減少しているが、肥満が増加している」と明かす。しかし、肥満の原因となる油や砂糖、塩の購入量は減っており、米や豆といった昔からの自然食品(ホールフード)の消費が、“別の食品”に置き換わっていたことがわかる。
“別の食品”とは一体何なのか? それは“超加工食品”と呼ばれる、着色料、香料、乳化剤、人工甘味料など多くの添加物を含み、徹底的に加工された食品のこと。超加工食品は身近なものであり、清涼飲料水やスナック菓子、ソーセージ、インスタント麺などがあげられる。仮説では、超加工食品は糖尿病などの慢性疾患の原因と考えられているが、果たして真実はいかに? 本作を見れば明日からの食生活が変わるであろう、衝撃の事実が明らかになる。
■南こうせつ(フォークシンガー)
この映画を制作して頂いた勇気に感謝します。人間として、本当に美味しい物とは「ごちそうさま」と手を合わせる心です。
■CRAZY COCO(芸人)
「Food connects to everything. Our body is made of what we eat. 食はあらゆることと繋がっていて我々の体は食べた物でできている」。
耳にタコができる程聞かされて来たので今さら驚く様な事実ではない。が、実際にどれだけの人が正しく食品を選んでいるだろうか。食品の世界で起きている問題が一般の我々の耳に入らないのは、知られてはまずいからだと言う事をこの映画で痛感するだろう。見られては都合がわるいもの。それを知る権利があるし、まだまだ人生を楽しみたいのなら、この映画は絶対にみるべきだ。
低賃金で働く移民
虐待されている労働者
企業と政府の結託
何をどこで買うか。きっと意識が変わるだろう。
流行りや好みで選ぶのではなく疑問を持ち、情報を調べ、納得した物を選ぶ。価値観にあった賢い選択ができる手助けをしてくれた映画である。
■松丸奨(管理栄養士)
「食の大切さを再認識」。現代のフードシステムの影響からくるリスクを多く知ることができる真実の映画である。なかでも子どもたちにリスクが忍び寄り、大きな健康問題となっている現実は衝撃的だ。しかし、学校や地元生産者が行う活動で子ども自身が正しい選択をできるようになり、変わっていく様は感動的である。多くの人に見ていただきたいこれからの認識を改めることができるフードドキュメンタリー映画です。
■堤未果(国際ジャーナリスト)
この映画を見るとよくわかる。食べたものが作るのは、身体だけでは決してない。大地や水や海や森、生き物達との繋がりが切れた時、私たち人間も、自分を見失い、壊れてしまう。そのことに気づいて、動き出した人たちの声がする。何を食べるかでなく、どう食べるかで、今ならまだ、命の輪に戻るチャンスが残されていると。
■唐木英明(食の信頼向上をめざす会代表・東京大学名誉教授)
米国において、多国籍食品企業が市場を独占し、移民を低賃金で使い、農産物の買い上げ価格を低く抑えるフェアトレード問題、水資源枯渇や表土流出などの環境問題と持続可能性、健康な食としての通常の食品と加工食品の対比と科学的根拠、温暖化ガスを排出する牛の飼育を止めて人工肉にしようとする動きと、それは超加工食品を増やすだけという二律背反など、米国の農業と食品産業の深刻な問題を提示して、日本の現状を考えさせられる。
■三浦哲哉(青山学院大学、映画研究・評論)
フェイク・フレイバー香る「超加工食品」。本物そっくりのクローン肉。人間と自然環境の絆は、断ち切られてしまうのか、否か。迫りくる史上最大の攻防戦に備え、誰もが見ておくべき「警世の映画」。
『フード・インク ポスト・コロナ』は12月6日より全国順次公開。
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