『海の沈黙』は「50歳以上の方に超オススメ」? 大人のための上質なラブストーリーに絶賛の声続出
ミドル、シニア層を中心に観客集め初週の週末観客動員数でTOP10入り
本木雅弘を主演、小泉今日子を共演に迎え、倉本聰原作・脚本を映画化した『海の沈黙』が公開され、ミドル、シニア層を中心に夫婦・グループなど複数連れ立っての観客を集め、初週の週末観客動員数でTOP10入りを果たした。本作より、倉本こだわりの<テーマ>×<人物背景>とともに、本木と小泉の撮影メイキングカットを紹介する。
・本木雅弘と“元恋人役”小泉今日子が手を繋ぐシーンは本木のアイデア「ラブストーリーの部分をもう一息、わかりやすい形に」
・【動画】小泉今日子、本木雅弘は同年デビューの戦友/倉本聰が“美の価値”を問う映画『海の沈黙』特別映像
『前略おふくろ様』『北の国から』『やすらぎの郷』など数々の名作を手がけてきた巨匠・倉本聰が長年にわたって構想し、「どうしても書いておきたかった」と語る渾身のドラマを、『沈まぬ太陽』(09年)『Fukushima 50』(20年)の若松節朗監督が映画化した本作。北海道・小樽を舞台に、人々の前から姿を消した天才画家が秘めてきた想い、美と芸術への執念、そして忘れられない過去が明らかになる時、至高の美と愛の全貌がキャンバスに描きだされる。
世界的な画家、田村修三の展覧会で大事件が起きた。展示作品のひとつが贋作だとわかったのだ。連日、報道が加熱する中、北海道で全身に刺青の入った女の死体が発見される。このふたつの事件の間に浮かび上がった男。それは、かつて新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、ある事件を機に人々の前から姿を消した津山竜次だった。
かつての竜次の恋人で、現在は田村の妻・安奈は北海道へ向かう。もう会うことはないと思っていた竜次と安奈は、小樽で再会を果たす。しかし、病は竜次の身体を蝕んでいた。残り少ない時間の中で彼は何を描くのか? 何を思うのか? 彼が秘めていた想いとは?
孤高の画家・津山竜次を本木雅弘が演じ、小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂、菅野恵、萩原聖人、村田雄浩、佐野史郎、田中健、三船美佳、津嘉山正種が共演。日本映画界の豪華キャストがここに結集した。
倉本聰原作・脚本、若松節朗監督、本木雅弘ら日本を代表する超豪華俳優陣が集結した本作が、11月22日より全国公開。ミドル、シニア層を中心に夫婦・グループなど複数連れ立っての来場が多く、初週の週末観客動員数ではTOP10入りを果たした。
余命僅かな主人公が秘めていた想いや、登場人物たちの関係性を感じさせる本作に、SNSでは「深く刺さった美しい大人のストーリー」「海のように深い大人の愛に痺れた。」「50歳以上の方に超オススメ」「立ち止まって絵画を見るような作品で心の琴線に優しく触れる作品」など、大人のラブストーリーに酔いしれる感想や、「ラスト涙が止まりません」「残りの自分の人生について立ち止まり考える機会を貰った」など、本作を通じた鑑賞体験を綴る感想が続々とあがっている。
そんな本作は、倉本が長年にわたって構想を練った脚本の映画化だ。1959年に国の重要文化財に指定された永仁時代作とされた壺が、じつは加藤唐九郎という現代陶芸家の作品とわかり、61年に重要文化財指定を取り消され、価値が暴落した「永仁の壺事件」がモチーフとなっている。「美は利害関係があってはならない」という一節が座右の銘の一つでもある倉本は、永仁時代の作でないとされた途端に価値がなくなることに、これまでこの壺のどこが、誰にどう評価されていたのか、その顛末が不思議でどうしても納得がいかなかったという。その納得のいかなさが、“贋作”というモチーフを得てこのドラマに結実した。
そしてこのモチーフと掛け算するかのように、各登場人物の存在感が、本作の繊細で複雑な奥行きを形成しているが、それは脚本を書く時に登場人物の履歴を作る倉本のこだわりによるものである。履歴はその人物が生まれて幼い頃の記憶から現在に至るまでの経歴が年表となっており、撮影前にそれぞれのキャストに渡された。
たとえば、本木演じる津山竜次の履歴には、竜次が絵を描くきっかけや彫り師になった背景、ヨーロッパにいた頃の出来事などが書かれ、小泉演じる田村安奈の履歴には、画家の父についてや竜次や夫・田村修三との出会いなどが書かれている。生い立ちなど劇中では直接描かれない背景を含めて人物を設定することで、リアリティが生まれ、それが唯一無二のドラマとなっている。
あわせて、本木と小泉が撮影現場で若松監督と話すメイキングカットを紹介する。倉本から手渡された「人物背景」をそれぞれキャストたちがどのように捉え、どのように役にとり込んでいったのか、そして結果どんな人物として完成させたのか、ぜひ劇場で見届けていただきたい。履歴が収録された「海の沈黙 公式メモリアルブック」もマガジンハウスより発売中だ。
『海の沈黙』は現在公開中。
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