木戸大聖&岡田将生、広瀬すずとの歪で複雑な関係が始まり…『ゆきてかへらぬ』ロッテルダム映画祭に正式出品
広瀬すずの横顔が危険なほど美しい海外版ビジュアルも公開に
広瀬すず、木戸大聖、岡田将生が共演する映画『ゆきてかへらぬ』が、第54回ロッテルダム国際映画祭に正式出品されることが決定した。本作より、海外版ビジュアルと場面写真9点を紹介する。
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本作は、「文化の百花繚乱」が咲き誇る大正時代を舞台に、実在した女優の長谷川泰子と、詩人の中原中也、文芸評論家の小林秀雄という男女3人の壮絶な愛と青春を描いた物語。『ツィゴイネルワイゼン』(80年)『セーラー服と機関銃』(81年)の田中陽造がが40年以上前に書いた幻の脚本を、この脚本に焦がれ続けていた根岸吉太郎監督が16年ぶりにメガホンをとって映像化した。美しい時代を火花散らすように駆ける3人の男女を広瀬すず、木戸大聖、そして岡田将生が演じる。
京都。まだ芽の出ない女優、長谷川泰子(広瀬)は、まだ学生だった中原中也(木戸)と出逢った。20歳の泰子と17歳の中也。どこか虚勢を張るふたりは、互いに惹かれ、一緒に暮らしはじめる。価値観は違う。けれども、相手を尊重できる気っ風のよさが共通していた。
東京。泰子と中也が引っ越した家を、小林秀雄(岡田)がふいに訪れる。中也の詩人としての才能を誰よりも知る男。そして、中也も批評の達人である小林に一目置かれることを誇りに思っていた。男たちの仲睦まじい様子を目の当たりにして、泰子は複雑な気持ちになる。才気あふれるクリエイターたちにどこか置いてけぼりにされたようなさみしさ。
しかし、泰子と出逢ってしまった小林もまた彼女の魅力に気づく。本物を求める評論家は新進女優にも本物を見出した。そうして、複雑でシンプルな関係がはじまる。重ならないベクトル、刹那のすれ違い。ひとりの女が、ふたりの男に愛されること。それはアーティストたちの青春でもあった。
今回、本作が第54回ロッテルダム国際映画祭ビッグスクリーンコンペティション部門の正式出品作品に選出された。オランダ第2の都市ロッテルダムで開催される本映画祭は、世界3大映画祭に次ぐ重要な映画祭のひとつ。今回は2025年1月30日~2月9日(現地時間)に開催される。本作がノミネートされたビッグスクリーンコンペティション部門は、一般の映画ファンから選ばれた審査員によってアワードを選出し、受賞作はオランダでの公開やテレビ放映も見込まれるという画期的な部門。本作がオランダの観客にどのように受け入れられ、評価されるか注目が集まる。
根岸監督も「先進的な映画を発掘し続けるロッテルダム国際映画祭に『ゆきてかへらぬ』が選出されたことは大変光栄です。オランダの観客の皆さんに、日本の、しかも大正時代の青春の葛藤をどのように受け入れていただけるか、今から楽しみにしています。瓦屋根の織りなす日本の建築の美しさやモガモボの当時のファションを楽しみながら、2人の若者の間を揺れ動く若い女性の激しい生き方(それを演じ切った広瀬すず)に国と時代を超えた深い共感を抱いていただけたらと願っています」と喜びを語る。根岸監督は、上映に向けて現地へ渡航し観客の反応を直に体感する予定だ。
あわせて紹介する場面写真には、駆け出しの女優・泰子、不世出の天才詩人・中也、のちに”知の巨人”と呼ばれる文芸評論家・小林の過ぎ去って戻ることのない日々が鮮やかに映し出されている。はぐれ者同士、京都で一緒に暮らし始めた泰子と中也の美しい時間、何者かになりたくて飛び出した東京での日々、小林の登場で揺らぐ泰子の想い、そして始まる3人の歪で複雑な関係。まだ何者でもなく先の見えない焦燥を抱えながら、時に己を壊すほどの強い想いを貫き駆け抜けた、3人の刹那の青春を感じる場面写真となっている。
また、海外版ビジュアルは、広瀬演じる泰子の危険なほど美しい横顔がクローズアップされたデザインとなっている。中也と小林、才気ある2人のアーティストに同時に愛され、愛によって壊れていく泰子のあどけなさと狂気が混在しているような表情が印象的だ。
『ゆきてかへらぬ』は2025年2月21日より全国公開。
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