撮影現場での大泉&長尾の師弟関係は「厳しく鍛えてました」
映画『室町無頼』の初日舞台挨拶が開催され、主演の大泉洋、堤真一、長尾謙杜、松本若菜、入江悠監督らキャスト・スタッフが登壇。企画段階から実に8年もの歳月をかけて遂に公開となる本作について、主演の大泉や入江監督が熱い思いを語ったほか、作品の見どころや映画にちなんだフリップトークが実施された。また、この日の舞台挨拶は全国の劇場でのライブビューイング中継も行われ、ライブビューイング先のファンから募った質問に登壇者が答える一幕も。
・「長尾謙杜くんがどんどんかっこよくなっていくのが痛快」大泉洋も絶賛!『室町無頼』役と共に成長する長尾の魅力とは?
主人公・蓮田兵衛役の大泉洋は「いよいよ初日を迎えまして、今日から『室町無頼』が始まっていきます。今日はライブビューイングも繋がっているということで、ぜひ全国の映画館の皆さんで、徒党を組んで一揆していただければと思います!」と明るく挨拶。
企画が動き出してからコロナ禍も経て約8年越しの映画公開となる本作。大泉は「一度はできないと言われて本当に残念に思って、別の現場で堤さんと会った時にも残念がってました」と当時から思入れの強い作品だったと話し、「その後プロデューサーに『なんとかできませんか!』とお願いしてどうにかできたので、公開は僕のおかげです(笑)」と笑わせた。
さらに「もっと早くできていればここまで私と堤さんが(殺陣のアクションで)ボロボロにならずにすんだけど、ただ、そうなると長尾くんがあまりにも若過ぎるということで…。やっぱり、この布陣が揃うのを待っていたのでしょう!」と、満を持して公開が実現した作品に胸を張った。
話題は見どころ溢れる本作の注目ポイントについて。それぞれが、堤は激しい殺陣や心動かすキャラクターたちの人間関係について、松本は唐崎の老人役を演じた柄本明が一瞬誰かわからないほどの役作りをしていたことを見どころに挙げる。
そんな中、長尾は「この作品はアクションを注目してくださっている方も多いと思いますし、大泉さん演じる兵衛と才蔵の師弟関係にも注目してほしいです」とコメント。撮影現場での大泉と長尾の師弟関係についても聞かれると、大泉は「現場では厳しく鍛えてました。親指だけで腕立て伏せをさせたり、最終的には人差し指で逆立ちしてましたから」とボケる。すると、堤がすかさず「ジャッキー・チェンじゃないんだから!」と鋭いツッコミを飛ばし会場を笑わせた。
また、入江監督は「これだけ大勢の人が画面に映っている映画ってなかなかない。撮影所から宿泊施設に戻る途中でも『撮影に参加しました』というエキストラの方によく声をかけられました」と、撮影の規模について話すと、大泉は「京都市の人はほとんどでてるんじゃないかな。絶対見たほうがいいですよ」とまたしてもボケて、ライブビューイングで見ているであろう京都のファンにも語り掛けて笑い誘った。
そんな大泉は「あまりの迫力に見終わった後に放心状態になりました。風を起こすためにセリフが聞こえないほど扇風機を回していて、聞こえてるつもりでセリフを言っている場面もあるんですけど、柄本さんだけ『聞こえなきゃ成立しない!』と実際に叫んでるんですよね(笑)。その叫んでいるのに役が成立してるというところをぜひ見てほしいです」と、意外な撮影の裏側を明かした。
続いて、腐りきった世の中を変えるため巨大な権力に挑み、起死回生の「大逆転」を狙う登場人物たちにちなみ、「これまで大逆転したこと」や「これから大逆転したいこと」をフリップで発表することに。
長尾は「大泉さんといろいろ逆転してみたい!」と掲げ、「大泉さんは北海道出身で、僕は大阪出身。(中身を“逆転”して)大阪で生まれた大泉さんがどれくらい喋るのか見てみたいし、めっちゃアイドルしてる大泉さんも見てみたい!」と大泉に投げかけると、「つまり私が“なにわ男子”に入って、あなたかが“チームナックス”に入ると」と大泉。「なにわ男子入ったらすごい嬉しい。『大泉君』て呼ばれたいな」と、大泉もまんざらでもない様子で、「いつかぜひコラボしたいですね」と、夢の約束を交わした。
堤は「結婚」と書き、「まわりのみんなに結婚すると思われてなかった中で、まさかの結婚で。まさに大逆転です」と、幸せな家族との話と共に微笑ましいトーク。
最後の大泉は「長尾謙杜に勝つ!」と記し、「『室町無頼』の評判をエゴサーチするとね、“長尾謙杜がかっこよかった”という評判が多いんですよ!」と、SNSでの評判にツッコミ。「今年は長尾くんに勝つくらい『大泉洋かわいい! かっこいい!』と言われたい!」と、ライバル視して意気込んだ。
大盛り上がりとなるイベントの最後に大泉は、「最初に監督が言ったように、この丸の内TOEIで上映される時代劇としては最後ということで」と感慨深い様子で語りながら、「時代劇でしか表現できないことがあります。この作品でも、現代ではありえない“こんなことで人が死んでしまうのか”とか、時代劇ならではの人間の憤りや熱い魂が描かれています。そんな中で、民衆の力で世の中を動かしていく部分は、現代にも通じる大変痛快ものがある映画です」と、時代劇である本作の持つメッセージをアピール。
そして、「改めて、“一揆”というものが流行ってもいいのにね。夕方のニュースとかで、『何百年ぶりに“一揆”が起こりました』とか(笑)。この映画を見て、仲間と“一揆”しようじゃありませんか!(笑)」と、最後まで会場と全国の劇場を笑いで包み、大盛況となった舞台挨拶を締めくくった。
『室町無頼』は現在公開中。
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