玉置浩二
玉置浩二
DENON

日本屈指のボーカリスト 玉置浩二が、アルバム「Chocolate cosmos」を12月23日に発売する。実に6年ぶりとなる本作は、CD(¥3,000/税別)のほか、アナログLP(¥3,800/税別)でもリリースされる。

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玉置浩二は1958年生まれの現在62歳。歌に向かう姿勢と人懐っこい性格のギャップ、私生活の影響を感じさせる節目節目のエモーショナルなライブや、難しい役どころを熱演する役者としての姿は、常にファンの心を打った。NHK BSプレミアムでの『玉置浩二ショー』やSONGSが再放送される度にファンが増え、ASKAとの映像などたくさんのYouTube動画などを通じ、本人の気持ちをよそにいまだに人気はうなぎ登りだ。

待望のセルフカバーアルバム

本作のアルバム名「Chocolate cosmos」の由来は「花言葉: 恋の思い出、恋の終わり。」。数々のアーティストに提供した楽曲を玉置浩二が歌うセルフカバーアルバムだ。玉置浩二が他のアーティストに提供した曲は200曲以上と言われるが、それらはそのアーティストのものだとして基本的にセルフカバーは控えていた。2014年「群像の星」も玉置浩二が敬愛し「星になった(先立った)」歌手の名曲をカバーした限定盤だった。2012年に自主レーベル「SALTMODERATE」を立ち上げたときは、セルフカバーアルバム「Offer Music Box」を発表しファンの間で評判を呼んだが、中森明菜「サザン・ウインド」や斉藤由貴「悲しみよこんにちは」など限られた楽曲で、同様の企画第2弾が待たれていた。

今回発表された「Chocolate cosmos」の気になる収録内容は後日公開されるが、「ジャンルの垣根を越え幅広いアーティストに提供した隠れた名曲やヒット曲が新たなアレンジに乗せて蘇る」とのことで期待したい。

日本コロムビアならではのレコード発売

もうひとつ注目なのは、今回のニューアルバムがLPでも発売されること。発売元が日本コロムビアだからこそ期待できる事情がある。

日本コロムビアには、アナログカッティングの名機がある。これは、アナログレコードの原盤にあたるラッカー盤に音溝を刻む世界でも数少ない機械だ。そしてこれを動かせる技師も現役なのだ。近年もこの大切な資産を生かして、出版社「ステレオサウンド」の企画で玉置浩二の高音質アナログレコードが発売されている。

こうした素地があるのは、日本コロムビアが1927年に英米コロムビアと提携し、国内プレスによるコロムビア洋楽レコードを発売して以来の老舗レコード会社だから。現在NHKで放送中の連続テレビ小説 『エール』でモデルとなった古関裕而も、1930年にコロムビアレコードの専属歌手となっているので、この名を耳にした方も多いだろう。彼らが手がけたDENONブランドのカートリッジやレコードプレーヤーは、いまもオーディオ業界の信頼のブランドとしてファンの厚い信頼を受けている。

ますます円熟味を増した玉置浩二のボーカルを新作LPで聴ける日が来る。続報を待ちながら発売を楽しみにしよう。(文:fy7d)

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