稲垣吾郎が11月21日、都内で実施された映画『ばるぼら』の公開記念舞台挨拶に二階堂ふみ、手塚眞監督とともに登壇。W主演を飾った二階堂との共演を振り返り、「二階堂さんは僕にとってのミューズ」と述べた。
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本作は、手塚眞監督の父親にして漫画界の巨匠・手塚治虫が「ビッグコミック」に連載した同名漫画を原作とする日本・ドイツ・フランスの共同製作映画(R15+指定)。耽美派の小説家・美倉洋介(稲垣)は、異常性欲に悩まされる中、フーテンの少女「ばるぼら」(二階堂)が生み出す迷宮世界に堕ちていく様を描写する。先日ローマにて開催されたイタリア最古のファンタ系映画祭<ファンタ・フェスティバル>では最優秀作品賞を受賞した。
稲垣吾郎、初共演の二階堂ふみに感謝
稲垣は、自身が演じた美倉というキャラクターについて「原作のイメージだと、精神的にも肉体的にもマッチョな男らしい印象が強かったんですけど、今のこの時代で、この作品でやるとしたら、そこまで男性的な強いものを出しすぎない方が作品全体としてよく見えるのではないかと思いましたね。でも、いいですよね、愛に溺れていく感じというか。そこまで振り切ることってなかなかできないじゃないですか。周りが見えなくなってしまって、2人で愛の逃避行をしたりという…少し憧れたりはしますけれども、実際の僕の方がもっと冷静だと思います」と語った。
また二階堂との初共演を振り返り、「嬉しかったですね。二階堂さんのデビュー作から映画をずっと見させていただいてすごいなと思っていて、いつかご一緒させていただきたいなとずっと思っていました。この『ばるぼら』という作品の中でこの役を演じるのは難しかったと思うんですけど、二階堂さんが『ばるぼら』としてそのまま存在してくれていたおかげで僕も演じることができました。作品の中では、主人公の美倉洋介にとって、彼の才能がさらに開花していくのは、ばるぼらとの出会い、ばるぼらがミューズだったわけですが。この作品で僕が最後まで役をまっとうすることができたのは二階堂さんのおかげですので、この作品において二階堂さんは僕にとってのミューズですね」と手放しで賞賛した。
二階堂も「私もたくさんの(稲垣さんの)作品を見させていただいてましたし、物心ついた時からスターといいいますか、トップで活躍されている方だったので。そういった面も含めて、稲垣さんの持つ聡明さであったり、博学な部分であったりが、このキャラクターにとっても魅力的になるだろうなと現場に入る前からすごく感じておりましたので、現場で学ばせていただいたことが数多くあって貴重な経験をさせていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。
稲垣吾郎、日独仏の共同製作は「夢のような現場でした」
また、日独仏の三国による共同製作に関して稲垣は「楽しかったですね、僕も初めての体験だったので。クリストファー・ドイル(本作の撮影監督)の映画は僕も大ファンで好きな作品もたくさんありますし、手塚監督の『白痴』も大好きで、20代の頃からずっとご一緒させていただきたいと思っていたのでその夢も叶ったんですけど。夢のような現場でしたね」とコメント。
二階堂は「言語は違えど作っているものは一つで、同じ方向を目指して、色々な背景をもった人たちが集結して現場に集まって一つの作品を作っていけるということが本当に素晴らしいなと思いました。芸術のあるべき姿みたいなものを学ばせていただいたなというふうに感じていました」と述べた。
今回の舞台挨拶は、新型コロナウイルス感染拡大予防に伴い、無観客で実施。会場の模様は全国65劇場に生中継された。
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