11月に、出演していた『ファンタスティック・ビースト』シリーズからの降板を発表したジョニー・デップ。元妻アンバー・ハードとの離婚報道で、自分のことを「妻を虐待する者」と記述した英国の「The Sun」紙を名誉毀損で訴えた裁判で敗訴したのはその直前だった。
ジョニー・デップ、DV疑惑で『ファンタビ』降板に追い込まれる
デップとハードは2016年、ハードがDV被害を理由に離婚を申請し、デップが約700万ドルの和解金支払いに合意。2017年1月に離婚が成立した。その頃の一連の報道の中で「The Sun」がデップのことを「Wife Beater(妻を虐待する者)」と表現。デップ側は暴行していないと主張し、英国で名誉毀損の訴訟を起こしたが、裁判所はデップのDV容疑について14件のうち12件が事実であるとし、「The Sun」の報道は「実質的に真実である」と認定した。
裁判では、元妻へのDVに加えて、アルコールや薬物濫用も強く印象付けられ、ハリウッドの大手映画会社にデップの起用を敬遠させるに十分な理由となってしまった。
デップは判決を不服として上訴したものの、11月下旬に棄却された。しかしデップ側は徹底抗戦の姿勢を崩さず、裁判を続ける意向を示したことから、撮影中の『ファンタスティック・ビースト』シリーズへの影響を危惧した米ワーナー・ブラザース側から降板を求められ、それを受け入れた。
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同作はコロナ禍で延期になった撮影が9月から再開、デップは1日だけ撮影を行っていた。契約では「映画が完成してもしなくても、配役が変更されても報酬は支払われる」となっているので、デップはギャラ全額を受け取ることになる。金額は不明だが、数千万ドルという説もあり、映画会社の要求に応じることで「解雇」を避けたと見られる。
降板することをインスタグラムに投稿した際、サポートしてくれた人々への感謝を述べてワーナー・ブラザースの要求に応じたことを発表した後、「最後にこれを言いたい」と前置きして「大英帝国の法廷が下したシュールな判決によって、真実を語ろうとする私の戦いが変わることはない。控訴するつもりだ」と宣言。デップは12月9日に英国で控訴を申請した。
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