次々と新しい曲やグループが登場した2020年のK-POP界。新作の多くが過去の名曲に対するリスペクトやオマージュに溢れていた。それは、彼らレジェンドがいまだ現役で若手に刺激を与え続けていることを証明したともいえる。日本でも一世を風靡した面々を中心に、今年目立ったレジェンドたちの活躍を振り返ってみたい。
K-POP話題の中心は2020年もやっぱりTWICE! 『SIXTEEN』出身者が活躍
自分磨きも怠らないJYP! 常識超えた驚きコラボ
まず挙げたいのは、J.Y.Park(パク・ジニョン)。日本ではJYPエンタテインメントの社長・プロデューサーとしてNiziU結成に寄与し、10月には日本でアルバム「J.Y. Park BEST」を発売したが、韓国では自身もアーティストとして活躍。元Wonder Girls(ワンダーガールズ)でともに北米進出して活躍、最後に袂を分かった歌手ソンミと久々の師弟共演を果たし、シングル「When We Disco」をリリース。パフォーマンスと生歌で、歌手としても現役であることをアピールした。
もっとも、J.Y.Parkは2019年『Mnet ASIAN MUSIC AWARDS』でMAMAMOO(ママム)の各メンバーと何度もコラボを披露。会場にいた所属アーティストのGOT7(ガットセブン)を唖然とさせ、TWICE(トゥワイス)やITZY(イッジ)は爆笑の渦に巻き込んでいた。
そして最近、新たな動きが明らかになった。JYPエンタテインメントの初期を支えたRain(ピ)とのデュオが、12月31日にミュージックビデオと音源ともに公開となるという。JYP&Bi(Rain)でJYB(whisper)だというが、公式インスタグラム(@asiansoul_jyp)には「僕たち格好いいでしょ」とばかりに2人の練習動画などが上がり始め、まさかの展開に新旧のファンをざわつかせている。
13年ぶりに音楽番組で1位! Rain(ピ)がビリョンで復活
Rain(ピ)は、2002年に歌手デビューすると、新人賞を総ナメ。2003年にはラブコメの女王コン・ヒョジンと共演したドラマ『サンドゥ、学校へ行こう!』で初主演したのをきっかけに演技力も評価され、やがてハリウッド俳優としても活躍するようになる。K-POPと韓流の両方の文化を世界に広めた立役者として2010年頃まで一世を風靡した。
そんな彼が、国民的MCユ・ジェソクの大人気バラエティ番組『撮るなら何する』に出演。オファーがあった当初は自分が適任か悩んだと言うが、プロジェクトにイ・ヒョリとともに招集されると、3人でSSAK3(サクスリ)という“大物新人”グループとしてK-POP界に登場。タイトルソング「Beach Again」はMelonなどの音源チャートや、『M COUNT DOWN』、『K-POPの中心』といった歌番組でも1位を獲得し、若いファンのみならず往年のファンをも楽しませた。
発売されたCD-BOXはラジカセのようなパッケージで、カセットテープも同梱。必ずしも音質は良くないものの、タイトルソング「Beach Again」が収録されている。また、CDのユニット曲や隠しトラックも評判を集めた。
・K-POP界のレジェンドが奇跡のコラボ! わずか6日で1位獲得の裏側
今やバラエティ女王のイ・ヒョリ、K-POPでも圧倒的存在感
大ヒットしたにもかかわらず、年末から年明けにSSAK3として活動を予定していた数多くの企画がコロナ禍で中止となり3ヵ月で活動を終えることに。すると、3人の中で一番年下のRainが、98年に初めて会って以来の感謝を込めて、妊活中のイ・ヒョリのためにステーキとアワビ料理を振る舞った。
それに対してイ・ヒョリは「まだ終わりじゃないという意味かも知れない」と、今後ふたたびSSAK3として活動することに含みを持たせた。
なおイ・ヒョリは、バラエティ番組『撮るなら何する』の次の企画にも登場し、MAMAMOOのファサらとユニット「REFUND SISTERS(払い戻し遠征隊)」として活動した。
BoAデビュー20周年。レジェンドの一員に
日本でも馴染みが深いBoA(ボア)は、韓国でデビュー20周年を記念する10枚目のアルバム「BETTER」を韓国・中国チャートで首位発進させ、変わらぬ人気を誇っている。
今年はその実績を買われ、『2020 Mnet ASIAN MUSIC AWARDS』で「Inspired achievement Artist」を受賞。ステージでは、今をときめく面綿がBoAの往年のヒット曲をカバーした。事務所の後輩ウィンター(aespa)が「ID; Peace B」、(G)I-DLEが「Listen To My Heart」、ユア(OH MY GIRL)が「Tree」、ウンビ、イェナ、チェヨン、チェウォン(IZ*ONE)が「Atlantis Princess」をそれぞれ情熱的に歌い、華を添えた。
かつて日本では“BoAちゃん”の愛称で親しまれていた彼女は、年に一度のペースで日本向けの作品をリリースし続け、来年日本デビューでも20周年になる。11月にはアプリゲーム「テイルズ オブ ザ レイズ ラスト クレイドル」のテーマソングとして新曲「I believe」を発売。テレビ朝日系列の『ミュージックステーション ウルトラSUPERLIVE2020』では今年も「メリクリ」を披露した。
日本での人気衰え知らずの東方神起
SUPER JUNIORとともに活動を活発化させているのが、4月27日にデビュー15周年を迎えた東方神起だ。
日本では、貴重な写真や映像、衣装、コラボレーションといった展示を通して東方神起を体感できる展示会『TOHOSHINKI 15th ANNIVERSARY MUSEUM “XVision”』を東京、博多、名古屋、大阪、札幌で順次開催中。当初は今年4月に東京のみ開催予定だったが、コロナ禍の東京にファンが集中するのを避けるために分散させた。
また、「東方神起 LIVE TOUR ~XV~」 の東京ドーム追加公演が中止となったことに伴い、急遽来年2021年2月24日にブルーレイ2枚組『東方神起 LIVE TOUR 2019 ~XV~』(6300円+税)が発売されることが決まった。これは、今年1月19日に開催された京セラドーム大阪公演を収録したもので、初めてマルチアングルで収録されるという意味でも貴重な作品になりそう。
そのほかにも、元SISTERのヒョリン復活など見どころが多かった2020年。若手による新たなK-POPシーンにもレトロなエッセンスが溢れて活況を呈するK-POPシーンに、こうした往年のベテラン勢の活躍が加わり、コロナ禍を吹き飛ばす映像と音楽のエンタテインメントが繰り広げられた。来る2021年はいよいよBIGBANGの本格的な復活があるのか等も含め、様々な憶測が飛び交う中、レジェンドたちにも目を向けて楽しみたい。(文:fy7d)
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