はじめてのホームシアター:押さえておきたいソファ&チェア選びの13ヵ条

#アルフレックス#ヴィコ・マジストレッティ#カッシーナ・イクスシー#カンディハウス#ソファ#チェア#はじめてのホームシアター#ライフスタイル#川上元美#インテリア

アルフレックス
2016年にアルフレックスで行われたLife space UXイベント。ソニー超短焦点プロジェクターと組み合わせて区間を横長に使い、画面を囲むようにソファとチェアを配置

大画面といい音のホームシアターシステムを手に入れたら、映画やドラマを長く快適に楽しめるソファやチェアが欲しくなる。どんな視点で選べばよいか? ムビコレ的な視点からポイントを整理してみた。

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ベッドルームや専用ルームなら、リクライニング

ソファにせよチェアにせよ、ホームシアターで使うなら、映画で2時間、ドラマならヘタすると一日中身体を預けることになる。また、日本人の身体に合った座り心地も大切だ[POINT1]。カッコイイ輸入モノもいいけれど、見た目だけでなく実際に座って選びたい。

もっとも、休日1人巣ごもりで楽しむなら、「ベッドルームシアター」なんて最高の贅沢だ。まさに夢見心地の極楽シアターになるだろう。最近では「電動リクライニングベッド」の価格も現実的になり、介護用だけでなく一般家庭用にも開発が進んでいるから選択肢に入れたい[POINT2]

日本ベッド

既に2003年時点で日本ベッドが提案していたベッドルームシアター。正面と天井の2箇所に投写する斬新なコンセプトだった

また、ホームシアター専用室であれば、映画館のように画面に正対して座ることができる「パーソナルチェア」を選ぶのもいい。家に居ながら非日常感が味わえる。

ただその場合でも、ショールームに赴き、実際に座って確認して欲しい。とくに「リクライニング」タイプを選ぶ場合は、首をサポートして画面方向に視線を維持してくれるかどうかも[POINT3]、実際座って確認した方がいい。

同じシリーズでサイズ違いを用意する製品もあり[POINT4]、ご夫婦で選ばれる例をよく見かける。夫婦円満の秘訣でもあるので選択肢に加えよう。

カリモク ザ・ファースト

カリモクの「ザ・ファースト」。ハンモックのような構造で、後ろにもたれかかるだけでレバー操作をしなくても自然にリクライニングする。日本人の体型を調査して決めた3サイズをラインナップ

リビングに置くなら、見栄えと座り心地の両立を考える

問題は、生活空間であるリビングに置く場合だ。普段目に付く上、来客の可能性もあろうから、見栄えのいいものがほしい[POINT5]

その場合も名作チェアや名作ソファに憧れはあるものの、長く座っていても辛くないソファやチェアであることはもちろんだが、そのほかに、それらの組み合わせ方法などについても配慮が必要だ。

先ほど専用ルーム用にオススメのパーソナルチェアについて述べたが、ソファの場合も基本的な考え方は同じで、まず、首をしっかり支えてくれる[POINT3]ものがあるのがいい。

ただ、背が高い大型のソファはリビングの中心に置くと圧迫感があり視覚的に重たい。さらに、背もたれが耳まで覆うタイプだと、そこで音が遮られたり吸収されてきちんと聞き取れないことになりかねない[POINT6]。そこで、ソファの一部にオプションでヘッドレストを付けたり[POINT7]、ソファをL字型に組んでカウチの部分だけ背もたれを高く組む[POINT8]のも一案だ。

アルフレックス SONA

アルフレックスのロングセラーSONA(ソーナ)。足を伸ばして寛げるほか、シリンダークッションで頭部を支える仕様が人気

カンディハウス SESTINA LUX

川上元美デザインのカンディハウスSESTINA LUX ソファ240。アームクッションとヘッドレストを装着可能

またソファの座面が分かれている場合、できれば2Pではなく3Pを選ぼう[POINT9]。ひとりで座るとき、中央のベストな視聴ポジションが座面の境目になって座りづらくなってしまうからだ。

ソファにカウチを組み合わせてL字に組むのと同様、ソファとラウンジチェアを組み合わせるのもいい[POINT10]。スペースに余裕があるなら、空間に動きを持たせられるのでチャレンジして欲しい。

カッシーナ マラルンガ

ハイバックとローバックを使い分けられるヴィコ・マジストレッティの名作、カッシーナのマラルンガソファ(中央)と、パトリック・ノルゲのラウンジチェア(左)を組み合わせた例

復権!? 日本らしい“ごろ寝スタイル”

せっかくパーソナルな自宅で楽しむんだから、ずっと正対して見るのではなく、時にはゴロゴロしながらが見たいという人も居るだろう。ちょうど畳敷きの和室で足を伸ばし座椅子にもたれかかるように、広い座面のソファに足を伸ばしたりあぐらをかいたり[POINT11]、絨毯やラグ敷きの床にベタ座りしてソファの座面の縁を背もたれにできる[POINT12]形状の方が、リラックスして長く快適に過ごせるだろう。葉山のホームシアターショップ・カデンツァの峰松啓はこれを「ごろ寝スタイル」と呼ぶ。

シモンズが2015年に発表したコンセプトソファ。狭スペースながら[POINT11][POINT12]にあげた両要素をさりげなくカバーしていた

また、ソファは身体を包み込むようにと言われるが、ホームシアター用途で長時間楽しむには、座面が沈み込み過ぎない方が腰には優しく、身体を適宜動かしながら長く過ごせるはず[POINT13]。以上のようなPOINTを意識しながら、巣ごもり生活でもワクワクできるソファを探しあてて欲しい。(文:fy7d)