缶詰バーが舞台の癒される漫画「西荻窪 三ツ星洋酒堂」
「西荻窪 三ツ星洋酒堂」は少女漫画誌「月刊ミステリーボニータ」に2020年11月号から連載されている浅井西原作のグルメ&ヒューマンストーリー。なんとコミックスの発売前に早くもドラマ化が発表された! ちなみにコミックス1巻は3月16日発売予定だ。
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数年前からブームの“缶詰バー”を舞台に、さまざまな悩みを抱える客が訪れ、バーテンダーたちがカクテルと缶詰料理でもてなすさまが描かれている。美味しそうで癒されると好評のコミックだ。ドラマ化はMBS「ドラマ特区」枠にて放送予定で、どんなキャストになるのか楽しみなところ。詳細は続報を待とう。
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浅井西のオススメは極道ものBL「あなたを殺す旅」
今回は、原作の浅井西が手がけたBLコミックスを紹介したい。浅井西はBLコミックを描き、BL小説のイラストも担当している人気の漫画家だ。なかでも筆者がオススメしたいのは極道ものBLコミックの「あなたを殺す旅」。浅井は極道BL漫画家として有名なわけではないし、ネタバレすると面白さ半減なので多くは語れないが、それでもコレを紹介したい。そう思わせる作品だ。
メインの2人は組の若頭の片岡と組員の小田島。片岡がヘマをやらかしたために騒動のほとぼりが冷めるまで、2人で行方をくらますのだったが…。と、ここまでしか言わないことにするが、タイトルが不穏であるように不穏なドラマが展開する。しかし、物語全体はどこか乾いた空気が漂っている。片岡が悲壮感なくひょうひょうとしたキャラクターだからだろう。それでいて残酷で優しくて男前という、魅力的でカッコいい人物だ。
一方、無表情で不器用な受けの小田島はトラウマを持ち、片岡に複雑な思いを抱えている。読み進めるとそれぞれの過去や背景、人間関係が見えてきて、大スジとともに小ネタでも、え? そうだったの? と驚きがあって物語に引き込まれる。そして、これからどうなっちゃうの? とハラハラさせられ、まさか、まさか…? と固唾を飲んで見守るラストは……!
ロードムービーのような読後感、1冊で完結の潔さもいい!
クライムサスペンスの逃亡劇を描いたロードムービーのよう。1本の映画を見るような読み応えがある作品だ。浅井が初めて手がけた極道ものというのも驚かされる。極道ものがとくに好きというわけじゃない筆者でも、また極道ものを描いて欲しいと思う。本作の続編やスピンオフが読みたい気もするが、この1冊でスパッと終わりというのもこれはこれでいいのかもしれない。興味ある方はぜひ読んで欲しい。(文:牧島史佳/ライター)
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