【今週の3本】~時事ネタにちなんだ映画やドラマを3本ピックアップ~
2021年の幕開けとともに受験シーズンが到来した。今年は「大学入試センター試験」に代わって導入された「大学入学共通テスト」が、新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で、1月16日、17日に執り行われたものの、マスクから鼻を出したまま受験した男性がトラブルを起こし、建造物不退去の現行犯で逮捕されるなど、一部の会場では波乱含みのスタートとなった。だが、ここから国公立大学の2次試験、および私立大学の試験などが本番。積み上げた努力の成果を十分に発揮できるよう応援したいところだ。人生をかけて受験に挑む高校生たちの物語は、受験生に近い世代はもちろんのこと、受験から遠ざかった世代などにも、やる気や勇気を奮い立たせてくれる。
阿部寛が続投、15年ぶりの続編が今夏放送予定の『ドラゴン桜』
2020年夏に、15年ぶりの続編が放送予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2021年夏に放送延期となった阿部寛主演のドラマが『ドラゴン桜』だ。倒産寸前・低偏差値の私立龍山高校にやってきた元暴走族の弁護士・桜木建二が、落ちこぼれの生徒たちを破天荒なやり方で東大合格に導くさまを描き出したドラマ。生徒役に、山下智久、長澤まさみ、小池徹平、中尾明慶、紗栄子、新垣結衣ら豪華キャストが出演しているのも注目のポイントだ。卓球のフォームを使って数学の反射神経を鍛えるなど、本ドラマで描かれたユニークな勉強法は「桜木メソッド」と呼ばれ、実際にその勉強法を実践した学生も多く、受験で合格を勝ち取った学生も多かったという。
小泉孝太郎×川口春奈の青春受験ドラマ『受験のシンデレラ』
精神科医の和田秀樹の同名小説を小泉孝太郎、川口春奈の共演でドラマ化した『受験のシンデレラ』は、余命1年の宣告を受け、人生の希望を失ったカリスマ予備校講師と、定時制高校に通う落ちこぼれの女子高生が、わずか1年で難関・東大合格を目標に奮闘する物語。2008年には原作者自らがメガホンをとった映画版も公開されている。東大合格を目指し、ぶつかりあいながらも、きずなを深めていく小泉孝太郎と川口春奈ら俳優陣の熱のこもった芝居も非常に見応えがある。
有村架純のギャル姿も話題になった『映画 ビリギャル』
普段のイメージとはかけ離れた有村架純の茶髪ギャル姿も話題を集めた『映画 ビリギャル』は、高2の夏に学年ビリ、学校からは人間のクズと罵られていたある女の子が、ひとりの塾講師に出会い、偏差値70の超難関・慶應義塾大学現役合格を目指すことになるサクセスストーリー。主人公のさやかは、吉田羊演じる母親に支えられながら夢に向かって突き進む。そんな母と娘のきずなの深さが非常に印象的で、多くの映画賞を獲得した。(文:壬生智裕/映画ライター)
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