ウォーキング・デッドのスティーヴン・ユァン主演! 『ミナリ』がアカデミー賞最有力に
世界の映画祭で観客賞を総なめし、“アカデミー賞最有力”と名高い映画『ミナリ』より、日本向けのポスタービジュアルおよび予告動画が解禁された。
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本作は、『ムーンライト』(16年)や『レディ・バード』(17年)など作家性の強い作品で今やオスカーの常連となった映画製作会社「A24」と、ブラッド・ピットの「PLAN B」がタッグを組んだファミリー映画。1980年代、農業で成功することを夢見てアメリカ南部のアーカンソー州に移住してきた韓国人一家を描く。
これまでの世界中の映画祭で138ノミネート、44受賞(1月27日現在)。各国のメディアで「『パラサイト 半地下の家族』に続き、アカデミー賞で波乱を起こす作品」と称賛されている。
父親・ジェイコブ役は『バーニング 劇場版』や『ウォーキング・デッド』シリーズのスティーヴン・ユァン。監督は、米国有力映画メディア「インディワイヤー」で2020年に「今年最高の監督10人」に、デヴィッド・フィンチャーやスパイク・リーらとともに選ばれたリー・アイザック・チョン。新海誠監督の『君の名は。』のハリウッド実写版の監督として抜擢された注目の新鋭だ。
解禁されたポスタービジュアルは、晴れでもなければ荒天でもない空模様の下で、明日への希望と不安をうかがわせるような家族の眼差しが印象的だ。
予告映像は、一家がアーカンソー州に移住してくるシーンから始まる。雑草だらけの荒野、打ち捨てられたようなトレーラーハウスを自慢げに披露する父親のジェイコブ(スティーヴン・ユァン)のかたわら、不安と不満顔の母親、モニカ(ハン・イェリ)。農業での成功を夢見るジェイコブの満足げな笑みとは対照的に、モニカは、病院もない土地での生活を勝手に決めてしまった夫に納得いかない様子。明るくも不安をはらんだ不思議なトーンの音楽と、白人ばかりの教会で一家の居心地の悪そうな様子が、新生活への不安と期待が混ざり合う彼らの複雑な気持ちを演出している。
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一方、子どもたちの関心事は、一緒に住むことになる祖母(ユン・ヨジョン)。文字も読めず、毒舌家で破天荒な祖母に戸惑う姉弟。しかし本作のタイトルでもある、「雑草みたいに強い」と祖母が教えてくれた“ミナリ(セリ)”を通じ、絆を深めていく繊細な描写が予告映像からも垣間見える。
さらに「子どもたちに成功した姿を見せてやりたい」と願うジェイコブと、子どもたちの安全な暮らしを願うモニカが、激しくもぶつかり合いながらも、家族としてたくましく成長していく様子が映し出される。しかし「今日が終わる。また明日がくる…」という優しいナレーションから一転、禍々しい炎をあげて暗闇に燃えあがる小屋のカットで映像が終わる。一体、彼らに何が起こったのか…。A24ならではの豊かなドラマ性に期待が高まる。
映画『ミナリ』は3月19日より全国公開。
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