残念…。映画館の営業自粛延長に東京都医師会の尾崎治夫会長がこみ上げる思いを吐露
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尾崎会長が推す『いのちの停車場』も公開延期
コロナ禍の抑え込みに連日声明を発信し続けている東京都医師会の尾崎治夫会長。新規感染者が100人を下回らなければオリンピック、パラリンピックの開催は難しいなど、医療従事者の立場から感染拡大防止に行動自粛を求める論調ばかりが報道されている。しかし、5月8日に自身のFacebookでは、今回の緊急事態宣言の延長にあたって、東京都では映画館や美術館が劇場やコンサートのような緩和策が取られなかったことに疑問を投げかけている。
大作映画が事実上、上映不可に。全興連、文化庁、東京都医師会が休業要請に疑問
この日の書き込みで取り上げたのは、コロナに関する協力を呼びかける内容ではなく、映画『いのちの停車場』。医師である南杏子の同名小説を原作とし、吉永小百合、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行らが在宅医療に携わる医師として、地域の現場で起こる様々なケースをリアルに描いた作品だ。
『いのちの停車場』吉永小百合らメインキャストのキャラポスター
尾崎は、「このコロナ禍でも、身近に感じられる、病と人間の命について深く考えさせられる映画」として、『いのちの停車場』を、今の時期だからこそ注目に値すると評価。制作にあたり、東京都医師会の委員会や出身校である順天堂大学の在宅医療の専門家が制作協力をしていることもあり、自身も2度試写会に足を運び、東京都医師会として日本医師会と共に率先して後援団体として名乗りを挙げたという。
『いのちの停車場』は来週末の5月21日に公開。『ゴジラvsコング』『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』などの話題作が公開延期を余儀なくされるなか、ターゲット層に地方のシニア層が多いこともあり延期には踏み切らなかったという。だが、東京、大阪などでは鑑賞することができない。
この状況に尾崎は次のようにコメントしている。
「劇場やコンサートが許されるのであれば、映画館や美術館の方がより安全だと思うのですが…今まで、感染者が出たというエビデンスもありませんし。映画鑑賞や美術館に行くことが好きな私の贔屓目なのかもしれませんが」
現場主義の“町医者”はエンタメへの愛情も深い人情派
尾崎は、おざき内科循環器科クリニックを経営し、高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙等によって引き起こされる動脈硬化性疾患の予防と管理に取り組む東京都・東久留米のかかりつけ医、いわば町医者だ。
連日テレビだけでなく、自身のFacebookを通じて医師の立場から情報を発信し続け、反対意見についても丁寧にリプライ。具体的にわかりやすい言葉で、ときには、愛犬ピノと語らうように孤独な心情を吐露する人間味もみせる。
これまでも2017年に木村拓哉、竹内結子らが出演した病院が舞台のTBSドラマ『A LIFE~愛しき人~』の試写会開催に一役買うなど、エンタメ界への愛情も深いことで知られている。
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