原作者も「本物のカムイ」と絶賛の松山ケンイチ、崔監督にはビビった!?

左から、脚本の宮藤官九郎、松山ケンイチ、崔洋一監督
左から、脚本の宮藤官九郎、松山ケンイチ、崔洋一監督

『カムイ外伝』の完成披露試写会が、7月22日に有楽町の丸の内ピカデリーで行われ、主人公のカムイを演じた松山ケンイチ、監督の崔洋一、脚本の宮藤官九郎が舞台挨拶に登壇した。

「話せばうんと長くなる」と製作までの過程を話しはじめたのは崔監督。「5年前に『血と骨』が終わり、次に何をやるかを話していたが、なかなか監督がやりたいことと、プロデューサーがやらせたいことがクロスしない。そんなときにプロデューサーから電話で『カムイ外伝』みたいな作品は? と聞かれ、『やる!』と即答した」という。

その崔監督から「日活の食堂でラーメンを食べながら映画の話を聞いた」と明かすのは、監督と共同で脚本を執筆した宮藤。「もちろん(カムイの)名前は知っていたけど、ちゃんと読んだことがなかった」そうで、そこから膨大な原作を読んだという。また、執筆に当たっては、「『なんで、俺なんだろう?』と思い、答えが見つかるまで少し時間がかかった」と当時の心境を振り返り、実際の監督との共同作業に関しては「最初は『崔さんと打ち合わせしている、すごい』と思ったりしてました」と笑っていた。

一方、カムイ役のオファーを受けたことについて松山は「時代劇は、前に一度やったことがあるが、日本に生まれてこういう仕事をしているからには、またやりたいと思っていた」と話す。だが、監督が怖いことで知られる崔。そのことについて「僕のまわりではすごく怖がられている」と正直に話すと、初対面の印象についても、「僕は実際に見たり触れたりしたものでなければ、本当のことはわからないと思っているのですが、やっぱり最初はビクビクし、緊張していました(笑)。だから、衣装合わせでも構えてしまい、ずっと口を閉じていたら、監督に『じゃあ、けんちゃん、これ着てみて』と言われ、安心した」と、監督が場を和ませてくれたエピソードを披露した。

これに対し、崔監督は「映画化の話が具体的になった瞬間から、カムイ役は松山ケンイチしかいないと思っていた」と告白。「松山が参加してくれなかったら『カムイ外伝』をやめようと思っていた」と松山にかける思いの深さを語っていた。また、松山のことは原作者の白土三平も認めたようで、「白土先生が(実際に会った)松山ケンイチを見て、『本物だ。ここに初めてカムイの本物がいる』と感動していた」と、太鼓判を押してくれたことも語っていた。

『カムイ外伝』は9月19日より全国で公開となる。

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