リトルリーグ誕生から70年。これを記念して作られた映画『僕たちのプレイボール』のチャリティ上映会が5月16日にニッショーホールで開かれ、エグゼクティブプロデューサーを務める新庄剛志と、主演の小原裕貴、沢木ルカ、劇中に登場する野球チーム「東陽リトル」のメンバーに、三村順一監督が登壇。さらに応援ゲストとして福岡ソフトバンクホークスの取締役会長・王貞治も駆けつけ、舞台挨拶が行われた。
自分自身も野球をやっているという主演の小山は、「トレーニングがきつかったり、スランプで悩んだり、辛いこともいろいろとありますが、それを乗り越え、結果が出たときの喜びは表現できないくらい。僕たちチームメイト全員が全力でぶつかったこの映画を、ぜひ、最後までご覧下さい」と挨拶。「しっかりしたコメントですね」という司会の言葉に新庄は、「僕の教えたとおりに言いました」と話し、場内を笑わせていた。
ヒロイン役の沢木は「撮影の合間にも、新庄さんがセカンドのフォームとかを教えてくださり、それがいい思い出になってます」と1年前の撮影を振り返っていた。また、東陽リトルの面々も1人ひとり挨拶。なかには「僕はこの映画でお母さま方たちのハートをゲットしたいと思っています」、「一平役の荻原真治です。一平だけに“いっぺいいっぺい”頑張ったので、“いっぺい”見てください」などと笑いをかっさらう強者も。
そうしたなか、応援ゲストとして「世界の王」こと王貞治が登場。野球の魅力として、知らず知らず身についていくところを挙げ、「ルールを守ることも、改めて言うと仰々しくなるが、スポーツならいつの間にかそれが当たり前のように身につく」と語ると、「体が強くなること、友だちができること、ルールを守ることが自然に身につくこと。この3つがスポーツの良さだと思っています」と話していた。
また新庄は、サンフランシスコ・ジャイアンツでプレーしていた頃を振り返り、全選手が年俸10億円以上のスター選手でも、「俺がホームランを打って勝てばいい」「俺が投げて抑えればいい」と思っているようなチームでは、最後の最後に勝てない──。自らの経験をもとにそう話すと、「この映画を見て、最終的に優勝するにはチームワークが大事だと思った」と作品をアピール。これに司会から「新庄さんもいいことを言いますね」と突っ込まれた新庄は、「王さんの隣なんで」と笑い、場内を沸かせていた。
なお、舞台挨拶終了後に本作を鑑賞した王は、「映画を見るのは久しぶりで、子どもたちが一生懸命ボールにくらいつく姿がとても素晴らしい作品でした。自分が野球を始めた幼い頃も思い出しました。改めて、一生懸命頑張ることっていいなと思いました」と映画の感想を語っていた。
『僕たちのプレイボール』は渋谷東急ほかにて全国公開中。
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