「5万回斬られた男」福本清三の最後の作品…幕末と現代の京都を結びつける新感覚時代劇
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鎖で結びつけられた、幕末、京都、現代。
京都芸術大学映画学科の学生とプロが劇場公開映画を作るプロジェクト「北白川派」の第8弾作品『CHAIN/チェイン』が11月に全国公開される。このたび、ポスタービジュアルが公開された。
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公開されたポスターは、斬りあう無名浪士と武士の背後に、現代の象徴である京都タワーが横向きであしらわれている。
そのビジュアルが象徴するとおり、本作品は、「過去」と「現代」を連鎖させることで、激動の時代「幕末」を生き抜いた無名の武士や庶民の眼差しを通じて、現代社会を俯瞰しようとする意欲作である。
また、タイトルの『CHAIN/チェイン』には、鎖(チェイン)=時間や場所の連なり、との意味が込められている。幕末という激動の時代を駆け抜けた人々、光と闇をまとう京都という場所、さらには私たちが生きる今を結びつけることができないか、という想いで付けられた。
「5万回斬られた男」福本清三の最後の作品
主演は、映画初主演の上川周作。京都芸術大学在学中に北白川派作品で演技力を磨き、映画『止められるか、俺たちを』『劇場』『あのこは貴族』のほか、NHK連続テレビ小説『まんぷく』や大河ドラマ『西郷どん』に出演した注目の若手実力派俳優だ。本作品では、新撰組と御陵衛士の抗争に巻き込まれ、歴史的事件の裏で活躍する無名浪士の主人公を熱演している。
また、本作撮影終了後に俳優引退を表明した高岡蒼佑が、新撰組から離脱し「御陵衛士」を結成する伊東甲子太郎役を好演。
その他にも、新撰組の間者として御陵衛士に入る斎藤一役に塩顕治、新撰組副長・土方歳三役に大西信満、新撰組局長・近藤勇役に山本浩司、元新撰組五番隊組長・武田観柳斎役に渋川清彦などが出演して脇を固める。
監督は若松プロ出身で『正しく生きる』『愛してよ』の福岡芳穂。脚本は『あゝ、荒野』『宮本から君へ』を手掛けた港岳彦。
また、「5万回斬られた男」と呼ばれ東映京都撮影所を中心に50年以上にわたり数多くの時代劇で活躍し、今年1月に77歳で逝去した俳優・福本清三の最後の出演作となった。
完全オリジナルで臨む意欲的な時代劇
本作品は、幕末の京都を舞台に、新撰組終焉の象徴とも言われる “油小路の変”を背景に、歴史的事件の裏側で起きた様々な人間模様と、激動の時代をくぐり抜けた武士と庶民の生き様を描く。時代劇ではあるが、既存の歴史小説を原作としないオリジナル脚本である。
鎖国で長く孤立状態にあった日本を変えるため、若者たちは様々な主義主張をぶつけ合い血を流し争っていた。会津藩を脱藩した無名浪士・山川桜七郎(上川)は、ある事件をきっかけに近藤勇(山本)率いる新撰組と、伊東甲子太郎(高岡)率いる御陵衛士の対立に巻き込まれる。
『CHAIN/チェイン』は、11月に全国公開される。
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