青春映画『サマーフィルムにのって』の公開記念舞台あいさつが実施され、元乃木坂46で主演の伊藤万理華、共演の金子大地、河合優実、祷キララ、松本壮史監督が出席。伊藤は主演作が公開された今の心境を語った。
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伊藤万理華「緊張して眠れませんでした」念願の封切りに緊張
時代劇オタクで映画監督志望の女子高生ハダシ役の伊藤は、念願の封切りに「感慨深いし、作品が世に放たれると思うと緊張して眠れませんでした」と緊張の面持ち。未来からやって来た青年・凛太郎役の金子も「本当にこのような時期だからこそ、今見るべき映画であり、この作品を通して元気になってもらえたら嬉しいです」と思いを込めて、主演の伊藤には「最高っす! ハダシは伊藤さんにしかできない役だと思います。ホントにビックリというか、リスペクト!」とその熱演に太鼓判を押した。
ハダシの友人ビート板役の河合は、コロナ禍で撮影が中断した出来事に触れて「撮影中に『今日終わります』と聞いて言葉を失いました」と振り返り、同じくハダシの友人ブルーハワイ役の祷は「この作品も映画の未来と向き合う話でもあるので、撮影していた状況と作品の内容が重なるところがたくさんありました」と現実とのリンクに感情が揺さぶられたようだった。
ハダシ、ビート板、ブルーハワイの3人が屋上で叫んでいる姿を捉えた印象的なポスターも好評だが、その撮影が行われたのは撮影中断を知らされた翌日だったという。それだけに伊藤は「みんな楽しそうな表情だけど、もうやけくそになって叫んでいるところです」と振り返り、祷は「“なんで中止なんだ!”、“絶対再開してやる!”といった気持ちでした」と意外な舞台裏を紹介。河合も「言葉にならないような叫び声を上げていました」と中断という悔しさあっての絶叫だったと打ち明けた。
見どころの一つは、ハダシと凛太郎の殺陣。松本監督は「エモーショナルさを的確に伝えるのが難しい場面で、撮影当日まで不安でした。でも全員が集中力を切らすことなく、最後まで役になり切ってくれた。僕は編集の段階で号泣しました」と手応え十分。伊藤は「凛太朗の気持ちに負けないように、という思いでした。金子さんはそれを全部受け止めてくれました」と撮影時の意気込みを思い出すと、金子も「伊藤さんが本気でぶつかって来てくれたので、僕も集中力を切らさずに頑張ろうと思えました」と伊藤とのコンビネーションを強調。また伊藤は「劇中では(河合や祷ら)みんなが撮影スタッフとして殺陣を見ていてくれて、その姿が目に焼き付いている。みんながいてくれたからこそできた場面で、2人だけでは成立しなかったと思う」と共演者との絆をうかがわせた。
最後に主演の伊藤は、ファスト映画や倍速視聴など変化しつつある映画文化についても触れ、「劇中でも映画の未来の話をしていて、物語と今の状況が重なるところもあります。不安がぬぐいきれない状況が続きますが、この作品を通して希望を見出してくれたら嬉しいです。映画が続くように、映画がなくならないように、私たちも作り続けていきたいです」と明るい未来への希望を口にした。
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